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機械設計歴20年以上のtsurfと言います
今回は以下に関する記事です
モーター選定で使う角速度と角加速度の解説 (補足解説:ラジアン)
補足として 角度の単位ラジアンの復習をします
⇩本記事は機械設計初心者の方で以下の方にオススメです⇩

未経験機械設計者
モーターの選定計算調べてたら
角速度と角加速度って
ワードが出たけど
なんかラジアンなんだよ
⇩本記事を読むと以下が わかります⇩
角速度と角加速度は
回転速度と回転加速度を弧度法で表したものです
弧度法とともに解説します
①結論 角速度と角加速度とは
角速度と角加速度
⇩角速度とは⇩
回転速度を1秒間あたりの回転角を弧度法(ラジアン)で表現したものです
⇩角加速度とは⇩
単位時間当たり どのくらい上記の角速度が増えているかの値です
角速度と回転速度の違い
簡単に言うと 単位の違いです
⇩回転速度の単位⇩
1分間あたりの回転数を示す以下です
rpm = REVOLUTIONS/minute
⇩角速度の単位⇩
1秒間あたりの弧度法による回転角度(ラジアン)を表す
rad(ラジアン)/secです
さらに 正確には ラジアンは無次元なので 以下となります
1/sec
弧度法(ラジアン)について 詳しく後述します
回転角度単位 弧度法(ラジアン)とは
中学で習うラジアンですが おさらいしましょう
角度を 角度によってできる弧線の長さを半径で割った比で表現する方法です
例えば 90°を表す場合 以下のようになります
90°の時の弧線の長さLは πr/2です
それを 半径rで割った比なので π/2です
これにより 1回転は 2πとなります
例えば 3000回転は 6000πとなります
ここで 留意すべきなのは 弧線の長さを 半径の長さで割っています
つまり単位としては ラジアンは無次元なのです
角加速度の単位は?
以上のことから 角加速度の単位は以下となります
角加速度は 角速度の変化を時間で割ります
従って 以下となります
1/sec²
角加速度とは
1秒間あたり どのくらい角速度が増えているかなので当然ですね
②角速度と角加速度の使用用途
モーターの選定計算に必須です
モーターのトルクを計算をするためには
外部負荷トルクと加速トルク が必要になります
その内の加速トルクを求めるために角加速度が必要になります
加速トルク = 慣性モーメント × 角加速度
⇩慣性モーメントについては 以下の記事を参照ください⇩
従って 最終的に必要なのは 角加速度です
③なぜモーターの選定に必要な角加速度が弧度法なのか?
単位での理解の仕方を解説します
先ほど 加速トルクの式は以下と解説しました
加速トルク = 慣性モーメント × 角加速度
では 単位での計算をしてみましょう
慣性モーメントの単位(Kg・m²)
角加速度の単位 (1/sec²)
上記の掛け算をすると
Kg・m² × 1/sec² = Kg・m/sec² × m
上記の式中 の部分は 力 × 加速度 なのでNとなります
従って トルクの単位である以下となります
N・m
弧度法だと無次元なので トルクの算出が可能となるのです
④運転条件から 角加速度の求め方
以下の記事を御参照お願いします
⑤まとめ
●角速度とは 1秒あたりの回転角度を弧度法で表現したもの
●角加速度とは 1秒あたりの角速度の増加
●弧度法とは 角度によってできる弧線の長さを半径で割ったもの
●つまり 弧度法は単位としては無次元
●慣性モーメント × 角加速度で 加速トルクが算出される
本記事は以上です
最後まで お読み頂きありがとうございます