tsurfの機械設計研究室

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ガイドやベアリングの与圧とは(ボールネジにアンギュラベアリングを使う理由)

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今回は以下に関する記事です

ガイド 軸受けなどの与圧とは(ボールネジにアンギュラベアリングを使う理由)

 

  

⇩本記事は以下の方にオススメです⇩

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とある
未経験機械設計者

ガイドやベアリングを調べると
与圧ってあるけど それって何だ

 

 

 

⇩本記事を読むと以下が わかります⇩

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管理人TSURF

与圧を解説します

●与圧があるとガタツキがなくなる 

●位置決め精度や受け渡し精度が向上

●しかし 摩擦で動きが固くなる 

 

 

①結論(概要)

与圧とは 

ガイドや軸受け等における

ベアリングボールと本体に干渉設定にすることを言います

 例えばリニアガイドを例にすると以下となります

 

通常の微スキマ品 与圧品

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上記により

以下のメリット デメリットがあります

 

与圧によるメリット

●位置決め精度や受渡し精度の向上

●適切な与圧は寿命を伸ばす

●ボールと本体が強く勘合する→剛性があがる

 

与圧によるデメリット

●摩擦が大きくなり動きが固くなる

●摩擦による発熱

●過ぎた与圧は摩擦により寿命が縮む

 

 

②リニアガイドの与圧と効果

与圧

ガイド本体とベアリングブロック部のボールを 

以下のように干渉設定にし 与圧をかけます

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   リニアガイドの与圧

 

効果

ガタツキがなくなることにより 以下の効果があります

●ワークの姿勢精度を向上させます

●ボールネジの回転による推進を リニアガイド側の

微スキマにより吸収することがなくなり精密搬送が可能となります

結果として 受け渡し精度が向上します

 

 

③シャフトガイド

与圧

ボールスプラインが この場合にあたります

シャフトに溝が切ってあり 溝の中をボールが転動することにより

直動をするのですが

断面上 本体とボールが干渉設定になっています

 

ボールスプライン概要 ボールスプライン断面

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効果

リニアガイドと同じです

 

補足

ボールスプラインは 使用用途の応用が広く

例えば ガイドとして使用する場合 ボールと溝により回転しないので

 

通常のシャフトガイドであれば 

1軸だと回転するので2軸必要ですが

ボールスプラインは 1軸でガイドが完結できます

 

また ボールスプラインに回転ベアリングを組み合わせた

ロータリーボールスプラインというものもあります

 

特徴として

ボールスプラインの溝とボールが勘合しているので

ボールスプラインの外筒が回転をすれば シャフト部も 追従して回転をします

 

ボールスプラインの外筒でシャフトが回転

ボールスプラインの外筒は直動する

つまり ロータリーボールスプライン1ヶで 回転昇降軸受けとなります

 

 

④アンギュラベアリングによる与圧と効果

概要と与圧

下記の断面のベアリングを

2つ組み合わせることにより 干渉設定となり 与圧をかけることができます

 

アンギュラベアリング概要 アンギュラベアリング
組み合わせによる与圧

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ボールネジの駆動側に使用した場合の効果

以下のような例で組み込みます

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ガタツキを無くし 振動を無くします

それにより 以下の効果があります

●高回転時の振動による 破損を防止します

●回転を正確に直動動作に反映させます

 

補足

アンギュラベアリングには別の大切な役割があり

アンギュラベアリングは 構造上深溝玉ベアリングより

大きな スラスト荷重を受けることが可能です

 

つまり 以下の役割があります

ボールネジ機構
垂直姿勢
搬送物の荷重を受け止める
ボールネジ機構
垂直 / 水平姿勢
加速時の反力を受け止める

 

 

 

⑤まとめ

●与圧とはガイドやベアリングにおけるボールと本体との干渉設定のこと

●この干渉設定により ガタツキを無くすことができます

●ガタツキがなくなれば 搬送において 精度や剛性が向上します

●特にボールネジ機構におけるアンギュラベアリングによる与圧は重要です

 

 

本記事は以上です

最後までお読み頂きありがとうございます