tsurfの機械設計研究室

サーボモーターやエアシリンダの選定計算なども扱っている技術ブログです

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6軸ロボットのロボットアーム先端チャック機構の設計のコツ

本ブログの御訪問ありがとうございます。
機械設計歴20年以上のT.surfと言います。

 

今回は以下に関する記事です。
6軸ロボットのロボットアーム先端チャック
機構の設計のコツ

⇩本記事は以下の方にオススメです⇩

 

機械設計初心者

6軸ロボットで
注意することは?

 

⇩本記事を読むと以下が わかります⇩

管理人T.surf

各回転軸のモーターの
許容慣性モーメント
です。

 

 

①結論

垂直多関節である6軸ロボットの
先端チャック機構の設計ですが

カタログに許容慣性モーメントの記載が
ありますので、

慣性モーメントが
その値以下になるようにしましょう。

 

特にj6軸のモーターの慣性モーメントが
小さくなるように設計しましょう。

以下のように
先端のチャック機構の重心が
j6軸の回転軸上にあるようにします。

なお、このような場合の慣性モーメントは
3DCADであれば簡単に算出されます。

2Dの場合はかなり大変だと思います。

 

なお、許容慣性モーメントについては
以下の記事を御参照願います。

慣性モーメントについては
以下の記事を御参照願います。

 

 

②先端チャック機構設計NGの例

以下のようにj6軸からチャック機構の重心から
離れるようなことになってはいけません。

 

理由ですが、
j4軸、j5軸のモーターは大きいのでしょう。
許容慣性モーメントが大きいです。

 

ですが、
j6軸のモーターは小さいモーターなのでしょう。

許容慣性モーメントは極めて小さいです。
許容慣性モーメントが小さい以上
慣性も―メントが大きくなるような設計は
できません。

 

結果的に以下のように設計してしまうと

慣性モーメントが大きくなりすぎて

可搬重量はクリアできても
j6軸のモーターの許容慣性モーメントが
成り立たなくなります。

 

③j6軸の延長線上に重心が乗るようにすると・・

一方以下のように

j6軸の回転軸上に
チャック機構の重心が乗る用に設計すれば―

許容可搬質量以下であれば

  • j6軸の慣性モーメントを極めて
    小さくすることが可能
  • j6軸の許容慣性モーメントが成り立てば
    j4軸 j5軸も成り立つことが多い

ということになりやすいです。

なお、この場合のj4軸の許容慣性モーメントは
以下のように確認すれば

この時に慣性モーメントが最大となります。

 

本記事は以上です。
最後までお読みいただきありがとうございます。

 

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