tsurfの機械設計研究室

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圧縮エアとエアの流量単位「NL/min  L/min(ANR)」とエア用流量計

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機械設計歴20年以上のtsurfと言います

 

今回は以下に関する記事です

圧縮エアとエアの流量単位「NL/min  L/min(ANR)」とエア用流量計

 

  

⇩本記事は初心者設計者の方で以下の方にオススメです⇩

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とある
未経験機械設計者

いや~ 今回も困ったよ

 

●エアの流量計について知りたい

●ノルマルリッター毎分って何だ?

●リッター毎分ANRって何だ?

 

 

 

⇩本記事を読むと以下が わかります⇩

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管理人TSURF

以下を なるべく
わかりやすく説明します

●エアの流量の考え方や単位(ノルマルリッター毎分など) 

●エア用の流量計の種類

●エア用流量計の選定時の注意点 

 

 

①結論1 流量の考え方と単位

流れているエアの体積のみを考慮した場合

エアの流量の単位は 以下となります

●L/min        (リッター毎分)  

 

実際に流れているエアの量を考慮した場合

流れているエアの体積ではなく 実際の流量を考慮したい場合

エアの流量の単位は 以下となります

●NL/min     (ノルマルリッター/毎分)

●L/min(ANR)  (リッター毎分ANR)

 

②結論2 流量を測定する流量計の種類

フロート式面積流量計

詳細は後述しますが 以下の特徴があります

●安い

●電気を必要としない

●体積のみを見ている

●エア圧 温度などが決められたラインのみ使用可

 

デジタル式熱式流量計

詳細は後述しますが 以下の特徴があります

●高額

●電気が必要

●体積ではなく質量を見ている

●エア圧 温度などが決められていなくとも

NL/min   L/min(ANR)    L/minの各単位に換算可能

●アナログ出力を出力可能

●スイッチ出力が可能

 

 

③圧縮エアについての基礎

気体と液体の大きな違いは

気体は分子間の距離が大きいので 外力を加えれば 大きく圧縮することが可能です

 

有名な式ですが 

圧力 体積 温度の関係式

PV=nRT 

より P=nRT/V

圧力
体積
モル数(気体分子の量)
気体定数
温度

 

上記の式より 体積一定 温度一定でも

モル数(=気体の分子の量=エアの量)を大きくすれば 

圧力も大きくなります

 

それにより 同じ体積でも 圧力によって実際のエアの量が違ってきます

 

どういうことかと言うと 以下の図1と図2の立体の枠は どちらも

ある気体体積V’(m3)とします

 

中にはいっている●は気体の分子とします

すると 図1と図2は同じ体積V1のはずなのに モル数

(=気体の分子の量=エアの量)が大きく違います

 

そして この体積当たりの空気の分子の量の違いが 圧力の違いとなります

立体の中に 空気分子が多ければ多いほど圧力が高いということになります

 

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つまり 

同じ体積でも圧力により エアの量はまったく異なる ということです

 

④流量とは

概要

例えば エアブローや エアパージなどでは

どのくらいエアを使っているのか 数値により管理したい場合があります

そこで 毎分あたり どの程度の体積が

移動するかで その流量を測ります(単位はL/min)

 

ただし注意ですが 

②で説明したように 同じ体積であっても 圧力や温度によって

エアの量は違ってきます

 

その時に 圧力や温度まで考慮するかしないかで単位は以下に分かれます

 

エアの流量の単位L/min

②の図1であげた どのような温度 圧力の条件でも 

毎分あたりの体積しか見ていません

つまり②の図1と図2の流量は同じになります

 

NL/minとL/min (ANR)

②で例に挙げた どのような温度 圧力でも 

以下のぞれぞれの条件に換算します

NL/min・・・・・大気圧 温度0℃ 湿度0%

L/min(ANR)・・・大気圧 温度20℃ 湿度65%

  

つまり どういうことかというと

②の図1と図2では同じ体積であっても流量は 異なってくるということです  

 

これにより 換算条件をちゃんと理解していれば

実際に流れているエアの量を直観的に理解ができるようになります

 

特にお客様から流量計の設置を要求され 理由がエアの消費量を

知りたい場合 これらの単位のものを提示しなくてはいけません

 

  

⑤エア用流量計 フロート面積流量計の概要と注意点

概要

以下の図3のようにテーパー管の中にフロートがあり 

メモリがふってあります

 

この流量により フロートの位置が上下し その時のメモリから

流量を測定できます

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以下の注意点が必要です

 

注意点1 あらかじめ使用圧力 使用温度が決まっていること

特に注意なのですが

 

面積流量計でも メモリの測定単位が

NL/min(ノルマルリッター毎分)などである場合

 

フロートの形状やテーパー管の角度の設計によって

エアの使用圧力や使用温度が決まっています

 

この エアの規定圧力と規定温度 以外の条件のエアだと

正しく ノルマルリッター毎分が測定できません

 

 

注意点2 設置法の制限

図3のように 垂直姿勢にして エアが下から上に流れるように

設置しなくてはいけません

 

なぜなら フロートは重力を利用しているからこそ

流量が0の時にメモリが0のところに落ちてくるからです

 

横姿勢と上下逆では測定はできないことになります

 

 

 

⑥フロート式 面積流量計のメリット デメリット

メリット

●原則として安い

●電気が不要

 

デメリット

●製品自体が大きい

●あらかじめ 圧力 温度などがわかっているラインのみ使用可

●フロートを目で見るので 角度によって そこそこの誤差がでる

●垂直配管で かつ 下から上に流れるラインがなくてはいけない

 

使用用途例

接点や それほど精度を必要としない流量の調整や確認などに使用します

例としては 以下があります

エアブロー、 エアパージ

 

 

 

⑦フロート式面積流量計の購入方法

概要

メーカーによって 購入方法は以下があります

●既存品購入

●特注品製作対応

 

当然ですが

まずは 既存品で対応可能かを考えます

理由は安いし 短納期だからです

 

既存品で対応できない場合は 特注品対応を考えます

 

既存品購入

メーカーによって 

型番による 使用温度 使用圧力 流量レンジを設定してあるものから 

その時の使用条件に完全に合致しているものから選びます

 

既存品購入のメリット

既存品ということは規格品

つまり 生産ラインで生産しているので安いし早く製作できます

 

既存品購入のデメリット

どうしても その時の使用方法に合致しない場合は不可となる

 

特注品製作対応

メーカーに使用圧力 使用温度 流量レンジを指定して

メーカーに設計から流量計製作までを依頼します

 

特注品製作のメリット

●様々な使用圧力 使用温度 流量レンジでの製作が可能

 

特注品製作のデメリット

●特注品となるので 当然高い

●場合によっては設計からになるので 長納期品となる

 

 

⑧エア用流量計 デジタル式熱式流量計

概要

圧縮エアに対して 一部的に極微量の熱を与えます

 

その熱の伝搬具合が 

エアの圧縮の程度(=エア圧)により変化する特性を利用します 

圧縮の程度(=エア圧)による変化を出力特性として出力させます

 

そのことにより質量(=圧力を考慮した流量)を測定できる質量流量計です

 

得られた出力をデジタルとして表示させますので 

単位はNL/min L/min(ANR)などの表示に変更できるものもあります

 

電気を使うことにより 使える用途の幅も広がります

メリットで説明します

 

メリット

●小型

●圧力と温度を あらかじめ 設定できないラインで使用可能

●取り付け姿勢は自由

●スイッチ出力が可能

●アナログ出力が可能

 

デメリット

●接点をとる とらないに関わらず必ず電気が必要

●フロート式に比べると高額

 

 

使用用途例

●スイッチ出力により セーフティ回路を組み込む場合

●アナログ出力により タッチパネルに流量を表示したい場合

●アナログ出力により エア流量のフィードバック制御をしたい場合

●圧力変化にも対応可なので エア流量を圧力で変化させたい場合の流量測定

 

 

 

⑨まとめ

●エアの流量

体積しか見ない測定法と

圧力や温度を考慮した実際に流れてるエアの量を測定する測定法が存在します

 

●エアの流量単位

ノルマルリッター毎分(NL/min)

リッター毎分ANR(L/min ANR)は

圧力や温度を考慮し実際に流れてるエアの量を測定する単位です

 

●流量計の種類

フロート式面積流量計とデジタル式熱式質量流量計があります

フロート式面積流量計は安いですが あらかじめ条件が決められいます

デジタル式熱式流量計は 質量流量計です

 

本記事は以上です

ここまでお読み頂きありがとうございます