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機械設計歴20年以上のtsurfと言います
今回は以下に関する記事です
エアシリンダを使った機構設計 注意事項4選
⇩本記事は以下の方にオススメです⇩
エアシリンダって
出力径の算出選定の他に
注意点は?
⇩本記事を読むと以下が わかります⇩
エアシリンダー選定の
際の注意点をまとめます
①結論
エアシリンダには以下の要注意事項があります
- ストロークが実は+1/0等のプラス公差
- 選定計算で推力を満たしていても
許容運動エネルギーまでOKとは限らない - 最低動作圧がある
- 低速走行が苦手
②ストロークがプラス公差
エアシリンダのカタログを、よく見て見ましょう。
ストロークがプラス公差となっています。
例えば作業者に受け渡す等の
ラフな受け渡しであれば問題ありません。
しかし、
搬送機構から搬送機構へ 精度よく受け渡したい時に
この公差はでかいです。
精密に受け渡したい場合は、外部のストッパーが
必要です。
⇩以下の記事を御参照願います⇩
③推力OKでも
許容運動エネルギーがNG のケース
エアシリンダーはシリンダー内部の端面を、ストッパーにしています。
そこで エアシリンダーには許容できる衝撃として
許容運動エネルギーという、確認項目があります。
エアシリンダーの許容運動エネルギーは以下の傾向があります。
- 出力径が小さいほど許容運動エネルギーは小さい
- 出力径が大きいほど許容運動エネルギーは大きい
水平搬送などの場合は、
重力よりも弱い摩擦なので
小さな出力径のエアシリンダーを選定しがちです。
しかし、速度仕様によっては、許容運動エネルギーを満足できません。
⇩以下の記事を御参照願います⇩
その場合は、エアシリンダーを出力径の大きいものに変更するか
エアクッション付きのものにする等の考慮が必要です。
④最低動作圧がある
例えば 『ワークを直に押し付けて位置決めする』などの理由で
推力を弱めたい場合があります。
⇩以下の記事を御参照願います⇩
この時の注意ですが
エアシリンダーには 最低動作圧があります。
最低動作圧とは 駆動エア圧が最低動作圧以下だと
動作の保証ができないという圧力です。
最低動作圧の理由は エアシリンダーはパッキンで
エアをシールしながら駆動しているため 摺動抵抗が
あるため、この動作圧以下では動作しなくなってしまいます。
ワーク直押し付けによる位置決めの場合
出力径の小さなものを選びましょう。
⑤低速走行が苦手
エアシリンダは、低速走行に不向きです.
理由は
先述のとおり パッキンでエアをシールしながら
摺動するために内部で結構 摺動抵抗があるからです。
高速で動作させれば スムーズに駆動しますが
低速だと 高速の勢いがないので摺動的後により、
ガタガタした動きをみせることがあります。
エアシリンダーを低速で運用したい場合、
各エア機器メーカーからエアシリンダーの低速仕様
のものが、出ていますので、そちらを検討しましょう。
⑥まとめ
- エアシリンダーには以下の注意点があります
- 実はストロークが+1/0のプラス公差
- 水平搬送において、必要推力が小さいく済むので
出力径が小さいエアシリンダーを選定すると
許容運動エネルギーでNGになりやすい。 - 低速走行が苦手なので、低速走行させる際は
低速仕様のエアシリンダーを検討しましょう。
本記事は以上です。
最後までお読みいただきありがとうございます。