tsurfの機械設計研究室

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荷重制御 チャック力制御に使える エアベアリングアクチュエーター

本ブログの御訪問ありがとうございます

機械設計歴20年以上のtsurfと言います

 

今回は以下に関する記事です

荷重制御 チャック力制御に使える エアベアリングアクチュエーター

 

  

⇩本記事は機械設計初心者の方で以下の方にオススメです⇩

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とある
初心者機械設計者

勉強がてら エア配管を任されたけど

エアベアリングアクチュエーターを使うらしいだよ

 

⇩本記事を読むと以下が わかります⇩

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管理人TSURF

エアベアリングアクチュエーターの構造を
解説します
また 使用用途も解説しますが
荷重制御やワークのソフトチャックに
使用できます

 

 

①結論

f:id:tsurf:20210918200916p:plain

エアベアリングアクチュエーターの構造自体は

エアシリンダーと酷似しています

 

後述しますが 

エアシリンダーと違う点として 以下があります

 

内部の摺動抵抗が理論上0

 

この特性から 以下の特徴があります

●微小エア圧でもロッドが推進可能

●エア圧に応じて リニアに推進力が制御可能

 

 

 

 

 

 

②エアシリンダーとエアベアリングアクチュエーターの構造比較

エアシリンダーの場合

通常のエアシリンダーは駆動エアを 以下のようにパッキンでシールしています

 

f:id:tsurf:20210313201428p:plain

    図1 通常のエアシリンダの推力エアシール 

 

このために以下のデメリットがあります

デメリット

・推力があくまで理論値となってしまいます

・低圧ではエアシリンダが動作しません

 

上記のデメリットを引き起こす エアシリンダの特徴が以下です 

 

👉大きな摺動抵抗

パッキンとシリンダー側面に摩擦が生じ それが摺動抵抗となります

その摺動抵抗のせいで 極低圧では動作しません

 

👉摺動抵抗の変化

・ロッド速度 

・パッキンの状況

・パッキンと接触しているシリンダ内壁グリスの状態 (朝一は 冷えて硬いなど)

 

捕捉

この摺動抵抗の値がわからないのでエアシリンダーの選定計算では 

安全率を多くとるのです

 

エアベアリングアクチュエーターの場合

エアベアリングアクチュエーターは

以下の図のように 推力をシールする部分が 多孔質体となっており 

多孔質体とロッドの隙間がミクロン単位となっています

 

この極微スキマとこの多孔質体から高圧力のエアが供給されることにより 

駆動エアをシールしています

 

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     図2 単動のAir Bアクチュエーターの推力エアシール
 

  

また 高圧力のエアでロッド部を浮かすことにより接触部がありません

これにより理論上は摺動抵抗が0になり摩擦が生じません

 

③エアベアリングアクチュエーターの構造による特徴

 

理論上の摺動抵抗が0であることにより以下の特徴があります

 

推力の制御がしやすい

エアシリンダーと違い

状況に応じて変動する内部の摺動抵抗がないので

エア圧に比例した推力を得ることができます

つまり エア圧を精度よく管理できれば ボア径から推力が想定しやすいです

 

微小推力エア圧力にて駆動可能

 内部の摺動が0なので 特に水平設置であれば 

どんな微小エア圧でも 加速度を問わなければ 駆動は可能です

 

 

④エアベアリングアクチュエーターで推力を制御する制御機器

機器の解説

精密レギュレーターか 電空レギュレーターを使用します

 

通常のレギュレーターでは 低圧すぎると圧力の精度が出ません

圧力計で 0.03MPaをメモリが指していても

下手をすると 圧力が0になってたりしています

 

精度よく 微小圧力を 運用するには 

精密レギュレーターか 電空レギュレーターの2択となります

違いを解説します

 

 

精密レギュレーター

👉解説

手動調整型のレギュレーターです

手動で圧力を制御でき 低圧でも調整圧力に精度がある

 

👉メリット/デメリット

メリット

●トータルコストが安い

精密レギュレーター自体が安い

電気的なシステムが不用

デメリット

●手動調整なので応用の幅が狭い

手動調整したら その値のみでの運用

●エアが少しだが 漏れ続ける

 

 

電空レギュレーター

👉解説

制御(入力信号)により 圧力を制御します

かつフィードバック制御により 圧力を精度よく制御します

 

👉メリット/デメリット

メリット ●制御にてエア圧を可変可能
つまり 運転中にエア圧を変更で推力変更可
●省エア
エアは精密レギュレーターのように
漏れ続けることはない
デメリット ●値段が高い
●電気配線 制御設計 電気設計が必要
●当然 電気機器や電気配線が必要となる

 

⑤エアベアリングアクチュエーター制御回路

以下の図のようになります

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     図3 エアベアリングタクチュエーター制御回路の例

 

①で解説しましたが推力エア供給は精密な制御が必要となります

従って精密レギュレーターか電空レギュレーターで推力制御します

 

それに対してエアベアリング供給ラインのエア圧は推力エア圧より

大きいことが最低条件であるだけなので 通常のレギュレーターを使用します

 

⑥まとめ

●エアベアリングシリンダー(アクチュエーター)は摺動抵抗が理論上0

 

●内部のOリングの摺動抵抗の影響をうけないことから 

   エア圧に比例した推力を得ることができる

 

●内部のOリングの摺動抵抗の影響をうけないことから 

   微小なエア圧でも駆動可能

 

●使用用途としてはソフトチャックや荷重制御等

 

●制御機器は 精密レギュレーターか電空レギュレーター

   特に電空レギュレーターは値段が高いが 

   できることの幅が広く 応用が利く

 

本記事は以上です

最後までお読み頂きありがとうございます

 

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