tsurfの機械設計研究室

機械設計未経験もしくは初心者の方に向けたブログです 基礎的な知識やスキルを記事にしていきます  ブログのお問合せフォームからお気軽に連絡ください

【強度計算の基礎】曲げに対する断面の強さ 断面2次モーメント

本ブログの御訪問ありがとうございます

機械設計歴20年以上のtsurfと言います

 

今回は以下に関する記事です

【強度計算の基礎】曲げに対する断面の強さ 断面2次モーメント

 

  

⇩本記事は以下の方にオススメです⇩

f:id:tsurf:20210605171303p:plain
とある
未経験機械設計者

曲げの計算を調べたら
断面2次モーメントって出てきたよ
それって何だよ

 

 

⇩本記事を読むと以下が わかります⇩

f:id:tsurf:20210611183707p:plain

管理人TSURF

曲げとは何なのか?
断面2次モーメントとはなんなのか?
わかりやすく説明します

 

 

 

 

①結論

断面2次モーメントは 曲げの撓み量の計算などに使われる

曲げに対する 断面的強さです

 

よく 勘違いされていますが 曲げの強さは 断面積ではありません

 

断面2次モーメントを使った計算例は 以下の記事を御参照ください

【機械設計の物理】力の分解(例題1:斜めに荷重の掛かるブラケットの強度計算)

 

また 曲げに対する強さについて よくある誤解があります

そのよくある誤解については以下の記事を 御参照ください

 

 

 

 

 

②曲げの実験をしてみましょう

👉用意するもの』

まず下の写真のようなステンレス製の定規を用意してみましょう

f:id:tsurf:20200724082250p:plain

 

👉板厚方向曲げ』

では 下の写真のように板厚方向を曲げてみましょう

f:id:tsurf:20200724091251p:plain

いくらステンレスでも 板厚が薄いので人の手でも簡単に曲げれます

 

👉長手方向曲げ』

では今度は 下の写真のように長手方向を曲げてみましょう

f:id:tsurf:20200724084134p:plain

曲がりません

向きを変えただけです

板厚も 長手方向の寸法も 変わっていないにも関わらずです

 

③曲げの実験結果を受けて考察

前段階知識 曲げとは

曲げとはどういった現象なのかを説明します

まず図1のように 棒みたいなものを曲げたと仮定します

図2は矢印部の断面です

f:id:tsurf:20200724085635p:plain


上の図を見るとわかると思いますが 曲がっている状態で

受けている力は以下の通りとなります

曲げの内側である面A 圧縮を受けている
曲げの外側である面B 引張を受けている
図心 受けている力はない

これが曲げという現象です

 

曲げの原理から見る実験結果の理由

同じ断面形状で 同じ曲げの量であっても

曲げの向きを変えただけで 曲げに対する強度が違うのは 

曲げの向きにより 図心から端面までの距離が違うからです

 

例えば 実験でのケースのように長手方向曲げの場合を考えます

f:id:tsurf:20200724084134p:plain

 

以下の図3をご参照ください 

f:id:tsurf:20200729134550p:plain

 

図心は力を受けず 図心より距離があればある微小面積部がより

大きな圧縮と引っ張りを受けている様子がわかります

 

つまり 実験のケースの場合

長手方向曲げは 板厚方向曲げと比較して

図心から 上面と下面に対して

り大きな圧縮量と引っ張り力が必要になっていくるわけです

 

そのためには より大きな曲げる力が必要となります

 

 

④断面2次モーメントの概念

断面積と断面形状が同じでも

断面の向きによって 曲がりやすかったり曲がりにくかったりします

  

断面2次モーメントとは曲げに対する断面的な強さです

 

つまり図3のアイソメ図にたとえると 

図3の断面に ある微小面積をとります

 

f:id:tsurf:20200729134550p:plain

 

図3では微小面積としてA~Dがありますが

この微小断面積A~Dは 部材本体が曲げを受けた時に 図心からの

距離に応じた圧縮と引っ張りを受けます

 

言い換えると 

断面積A~Dは図心からの距離に応じた圧縮 引っ張りに対抗する力があり

その強さの積分となります

 

 

 

一例として長方形断面の断面2次モーメントの計算式を紹介します

f:id:tsurf:20200729135358p:plain

このように 高さの3乗に比例するので 重量物に対する曲げ強度を

確保したいのであれば B面に重量物を置くようにしたほうが

効率がいいことになります

曲げの強さだけで言えばB面を伸ばしてもあまり強くなりません

 

 

 

⑤断面2次モーメントの身近な応用

リブなどがそうなのですが

例えば ダイニングテーブルなどの下を見ると補強材があてがわれています 

 

断面2次モーメントの式を見るとわかるのですが 高さの3乗に

比例するので 横の幅を伸ばしてもあまり意味がなく

高さを高くするために図4のように 補強材が設置されていますね

f:id:tsurf:20200729135441p:plain

 

⑥まとめ

●曲げに対する 断面的な強さは 断面2次モーメントであり 断面積ではない

●曲げに対して強くするには 高さを高くしたほうが効果的

●曲げに対して強くするには 横幅を広くしても あまり効果がない

 

 

 

本記事は以上です

最後までお読み頂きありがとうございます