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機械設計歴20年以上のT.surfと言います。
今回は以下に関する記事です。
【機械設計の3DCAD】
3DCAD導入を御検討の企業様へ提案
管理人おすすめの3DCAD
⇩本記事は以下の方にオススメです⇩
3DCADを導入したいけど・・
⇩本記事を読むと以下が わかります⇩
3DCADの導入を検討
している企業様向けに、
おススメの3DCADを
解説します。
本記事は以下の記事の補足解説記事です。
基礎知識などは以下の記事と、そのリンク記事を
御参照お願いします。
①結論
おススメCAD
管理人オススメの3DCADですが、
まず結論を言うと以下となります。
おススメ 第1位 |
: | 富士通 ICAD |
おススメ 第2位 |
: | オートデスク FUSION360 (ノンヒストリー設定) |
おススメ判定基準
管理人が考える理想の3DCADは
当たり前のことが、当たり前にできるCAD
として以下となります。
- 自由度の高いCAD
すなわちノンヒストリーであること - 2D機能が通常の2DCAD同等であること
上記2つが揃っていれば、まず間違いありません。
設計者がやりたい検討や作図など
全てが高水準でこなせます。
ノンヒストリーなので、
- トップダウン設計が非常にやりやすい
- ソリッドの作成が非常に簡単
- かえって設計変更がスムーズ
という利便性に加え
ヒストリー系CADの持つ以下の問題が一気に吹き飛びます。
- 煩わしい拘束に悩む時間
- 拘束のエラーで修正に苦しむ時間
- 思い通りの設計変更にならず修正に苦しむ時間
その吹き飛んでいたはずの時間を、
質の高い検討の時間や出図までの期間の短縮
に繋げることが可能です。
また、今回紹介するCADについては
当然トップダウン設計が可能で、やりやすいです。
②騙されてはいけないヒストリー系CADの不便さ
ヒストリー系CADの基礎については以下の記事を
御参照願います。
はっきり言って、
ヒストリー系CADのパラメトリック設計は、
- 履歴や拘束などモデリングに恐ろしいほど時間が掛かる
- その割に思ったほど自動修正がうまくいかない
- 複雑なシステムにより動作が重い
- バグやフリーズ クラッシュは言うまでもない
と多重苦にみまわれてしまい
モデリングはおろかコンセプトである設計変更が楽になる
ということはありません。
そして、これが最もヒストリー系CADを
お勧めできない理由なのですが、
操作に自由度がなく、特に2D機能に顕著に現れていて、
自由度のない拘束系の2Dです。
結果として、2D 3Dともに
多少のメリットをはるかに上回るデメリット
しか感じません。
③オススメ3DCAD解説:富士通ICAD
特徴とメリット
先に挙げた
- 自由度の高いCAD
すなわちノンヒストリーであること - 2D機能が通常の2DCAD同等であること
という条件を全て満たすのは、富士通のICADです。
ICADは、
であるべき
という ヒストリーCADメーカーが勝手に抱いている
わけのわからん”こだわり”から思考を抜け出しており、
3D 2D共に非常に自由度が高い操作が
特徴です。
CADの操作の自由度の高さは、
- できる検討の幅の広さ
- 検討そのものの質の高さ
に繋がります。
2D作図機能について補足しますが、
3Dトップダウン設計用の2Dレイアウトでは
通常の2DCAD同等
2D図面作図用の2D作図機能では
通常の2DCAD同等どころか、通常の2DCAD以上の
ポテンシャルを秘めている
という、上記の非常に強力な仕上がりとなっており、
このあたり 富士通の
- 日本の設計者に対する理解
- 日本における設計者の問題解決
といったCADのシステム構築にあたっての
いい意味での”こだわり”
を感じずにはいられません。
まさに設計者のためのCADと呼ぶにふさわしいものです。
できない検討や作図はありません。
正直言って、
ICADの操作面について(いい意味で)語ることは
あまりありません。
当たり前のことが当たり前のようにできるのですから。
また、操作以外の特徴と言えば、
大規模アセンブリでも、非常に動作が軽いです。
ただでさえ大規模アセンブリでも動作が軽いのに
拘束等がないせいでさらなる動作の軽さを実現しています。
デメリット
デメリットとしては、
これはICADの自由度の高さの裏返しなので仕方ない
ことなのですが、
3D 2D機能と共に優秀であるため、
- 3DCADの操作
- 2DCADの操作
優れた2つのCADの操作を習得しなくてはいけない
これが なかなか辛いかも・・・
その他のデメリットとしては
値段が高い
これもデメリットとしては大きいですかね。
④オススメCAD解説:オートデスクFUSION360
特徴とメリット
FUSION360の おススメには、条件があり
設定をノンヒストリーにすることで、
自由度の高いノンヒストリーCADとなります。
このノンヒストリー設定をすると・・・
- スケッチとソリッドにリンクがつきません。
- 位置拘束を必要としません。
なのでノンヒストリーの設定だけで、
以下のメリットを享受できます。
- トップダウン設計が飛躍的にやりやすくなる
- 役に立たない拘束設定に時間や思考を奪われる
こともなくなる
そして、
永久ライセンスの購入はありませんが、
サブスクの値段が非常に安いのも大きなメリット
と言えます。
操作面でICADより優れているところとしては、
操作を極限まで簡単にしようという配慮が見られており、
アセンブリファイルとパーツファイルがないことです。
しかしながら、
アセンブリファイルがないことで生じる問題である
サブアセンブリの運用等も特に問題ない仕上がりです。
(解説すると長くなるので悔しいながらも省略)
よって、操作が簡単ながらも
大規模アセンブリでも特に問題なく運用可能
という
機械設計は
3Dパラメトリックとか
難しい3DCADの操作が
本質じゃねーんだよ。
質の高い検討こそ本質
なんだよ
ということが、3DCADの時代でも言える
真の機械設計者におススメしても
なんら恥じることがない仕上がりとなっています。
先述しましたが、ノンヒストリーの設定さえしておけば、
3Dに関しては、何ら問題がないのですが
しかし・・・
デメリット
2D作図機能が拘束系の2Dとなっており、
そこは非常に残念な点です。
ノンヒストリー設定にさえしておけば、
他の全ては手に入るのに肝心の2Dがそれ。
まぁ トップダウン設計の2Dレイアウトについては、
拘束系の2Dでも、できないことはないです。
しかし、2D図面作図機能も、ヒストリー系CADの
拘束系の2Dなので
- 2Dでしか検討できないもの
例えばタイムチャート検討など - エア配管系統図
上記が不可能なので
設計者としては、今一つ物足りない仕様となっています。
ただし、FUSION360には
それを補強する対策があります。
3DCAD自体の値段が非常に安いので
他の2DCADも導入可能という点です。
同じオートデスク製でFUSION360と親和性の高い
AUTOCADあたりと組ませること
になると思います。
⑤まとめ
3DCADの導入を検討されている企業様は
ICAD(富士通)にしておきましょう。
どう転んでも、まず間違いありませんし
そもそも間違いようがありません。
次のおススメが
FUSION360(オートデスク)です。
- 操作を極限まで簡単にする配慮
- サブスクの値段も非常に安い
上記がうれしいポイントですが、
導入に際して
- ノンヒストリー設定
- AUTOCADの導入
を忘れずに。
いずれにしても
3DCAD導入を御検討の企業様におかれましては、
ヒストリー系CADによる パラメトリック設計の
見た目の派手さに騙されないよう
強く注意喚起いたします。
モデリングに時間が掛かる割に
- 後の設計変更が楽になることはありません。
- 検討の質は向上しません。
本記事は以上です。
最後までお読みいただきありがとうございます。