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機械設計歴20年以上のtsurfと言います。
今回は以下に関する記事です。
サーボモーターの分解能と
フィードバック制御
⇩本記事は機械設計初心者の方で以下の方にオススメです⇩
サーボモータの
分解能って何?
フィードバック制御も
併せて知りたい
⇩本記事を読むと以下が わかります⇩
サーボモーターの分解能とは
サーボモーターが制御できる
最小回転角となります。
そして
分解能がわかると
フィードバック制御
の理解も深まります。
①結論
サーボモーターとは
精密な位置決めができるモーターです。
なぜサーボモーターは、そんなことが
できるのでしょうか?
それは、モーター本体にロータリーエンコーダー
という回転角度検出センサーを搭載したモーター
だからです。
サーボモーターが回転をすると
エンコーダーから回転角度の検出情報が
サーボドライバー送られます。
サーボドライバーはこの回転角度の検出情報から
現在の位置や回転角度に対して
- 回転速度
- 総回転角度
の目標値へと修正をします。
これを
- フィードバック制御
- クローズループ制御
と言います。
サーボモーターのドライバーは
ロータリーエンコーダーからの
情報を元に駆動電流を作るわけです。
サーボモーターのことを理解するには
ロータリーエンコーダーのことを、ある程度
理解する必要があります。
まずは、ロータリーエンコーダーの分解能を
理解しましょう。
②サーボモーターの分解能
分解能とは
サーボモーターの分解能とは
サーボモーターを制御できる最小角度のことです。
精度とは別です。
例えば 分解能4194304とあった場合
1回の回転に対して4194304分割した角度
つまり最小で
360°/4194304=8.58×10-5 °の角度を
動かす(制御できる)ことができる
ということです。
そして、この分解能は
あくまでロータリーエンコーダーの
分解能です。
モーター本体の分解能ではありません。
そして、サーボモーターの
フィードバック制御と密接な関係があります。
分解能表記
最近の分解能表記はbit数で表すことが多いです。
サーボモーターは
位置回転検出器であるロータリーエンコーダ―を
搭載したモーターです。
サーボモーターの分解能22bitとあった場合
正しくは
ロータリーエンコーダーの分解能が22bitであり
1回転に対して222のカウント数を持つのです。
つまり222=4194304ですね。
先ほど説明したように最小で
360°/4194304=8.58×10-5 °の角度を
動かす(制御できる)ことができる
ということになります。
③実際の位置決め動作
例えば、22bitの分解能を持つサーボモーターで
高精度で3回転させてぴったりな位置で停止させたい
とします。
その場合まず上位ユニットである
モーションコントローラーや位置決めユニットから
合計3回転×4194304=12582912パルス
を以下のようにサーボドライバーに発信させます。
つまり、モーションコントローラーや
位置決めユニットから発せられる
パルス信号はモーターをどのように駆動させるかの
動作内容を指令したパルスなんですね。
(以降 指令パルス)
この時点では、まだフィードバック制御をしません。
なぜなら、ロータリーエンコーダーからの
回転角度や回転速度の情報が来ないからです。
最初サーボドライバーは、
指令パルスの通りに動くように予測された駆動電流
をサーボアンプに送ります。
この後にすぐロータリーエンコーダーからの
回転角度や回転速度の情報が返ってくるので
そこから
フィードバック制御が始まります。
なお、この駆動電融は
- 横軸が周波数(回転速度)
- 縦軸が電流値(トルクに対応)
で表されるものとなります。
(以降 駆動電流)
サーボモーター自体は
ステッピングモータのように
3回転をしてピッタリ止まる特性はありません。
ですので
サーボアンプはサーボモーターを
信用していません。
従ってサーボアンプはロータリーエンコーダーに
回転した角度を監視させ、その結果を報告させます。
では、ロータリーエンコーダーは
サーボアンプに対して
どのような信号を発信するのでしょうか?
それは、以下のような指令パルスと
同じようなパルス信号を回転履歴として発信します。
(以降 フィードバックパルス)
つまり、サーボアンプは
フィードバックパルスを受けて
指令パルス通りに動くような駆動電流を
サーボモーターに送ります。
結論として、サーボアンプは
モーションコントローラーや位置決めユニットから
受け取った指令パルス通りに動くように
駆動電流を補正してサーボモーターを制御します。
これが、
サーボモーターのフィードバック制御となります。
④まとめ
今まで見てきた通り、
サーボモーターの制御システムは
- 位置決めユニットの発信パルス
- ロータリーエンコーダ―のフィードバック
で成り立っています。
そして、
サーボモーターの分解能とはまさしく
ロータリーエンコーダ―の分解なのです。
ということは、ロータリーエンコーダ―の制御限界が
サーボモーターの最小制御角になるんですね。
なお基本的に
サーボモーターも
ステッピングモーターも
サーボモーターも選定計算に大きな違いは
ありません。
本記事は以上です。
最後までお読みいただきありがとうございます。