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機械設計歴20年以上のtsurfと言います。
今回は以下に関する記事です。
ガイド付きエアシリンダー
の選定のコツ
(出力よりも優先させる場合)
⇩本記事は機械設計初心者の方で以下の方にオススメです⇩
ガイド付きの
エアシリンダーの
選定計算について
知りたいんだけど
⇩本記事を読むと以下が わかります⇩
ガイド付き
エアシリンダーは
少し注意が
必要です。
- ①結論
- ②ガイド付きエアシリンダーの隠れ性質
- ③ガイド付きエアシリンダーの隠れ性質からわかること
- ④内蔵ガイドの許容モーメントによるサイズ選定
- ⑤内蔵ガイドの許容モーメントによるサイズ選定の後
- ⑥まとめ
①結論
ガイド付きエアシリンダを以下のように
モーメントがほぼないように使用する
のであれば単純に出力で計算します。
エアシリンダーの出力計算については
以下を御参照願います。
出力計算より大事なのは
内蔵ガイドの許容モーメント計算が
優先です。
②ガイド付きエアシリンダーの隠れ性質
内蔵ガイドの剛性は
それほど高くない
ガイド付きのエアシリンダーの以外と知られていない
性質としては、内蔵しているガイドの剛性は
それほど高くありません。
なぜなら、
様々な使用法に見合うガイドの剛性を
確保しようとすると、
かなりの大きさのガイドとなってしまう
=
ガイド付きエアシリンダーの本体も
大きくなってしまう
ということと
エアシリンダーの本体は安価にするために
アルミが多いです。
これは、押し出し成型によって安価に
するためです。
従ってガイドレールやブッシュが
シリンダーのハウジング本体と
一体の場合アルミとなってしまいます。
その場合、どうしても剛性が弱くなります。
出力径が大きくなればなるほど
内蔵ガイドの剛性が上がる
出力が大きくなればなるほどガイドの剛性が上がり
ガイドの寿命も延びることとなります。
なぜかというと理由は簡単で
出力が大きくなればなるほど、エアシリンダーの
ハウジングが大きくなります。
当然 背負っているガイドも
大きくなるというだけです。
③ガイド付きエアシリンダーの隠れ性質からわかること
つまり、モーメントが大きい使い方の場合
ガイド付きエアシリンダーのサイズ選定の際に
出力よりもガイドの許容モーメントが優先される
ということです。
わかりやすく言うと
モーメントが大きい使用法の場合
内蔵ガイドの許容モーメントがOKであれば
出力に関しては出力に関しては
大抵の場合クリアできるケースが多い
ということです。
④内蔵ガイドの許容モーメントによるサイズ選定
ガイド付きエアシリンダーのサイズ選定において
モーメントが大きい使用法の場合
内蔵ガイドの許容モーメントから
エアシリンダーのサイズを選定します。
内蔵ガイドの許容モーメントの計算については、
メーカーの選定カタログの計算法を
参照するしかありません。
なぜなら
ガイドをシリンダメーカー内製している場合は
特にメーカーがガイドを設計しているわけですから
メーカーの選定計算法に従うしかありません。
また、ガイドを外製品を使っているとしても
今度はブロックや本体などの剛性の兼ね合いもあるので
メーカーが独自の計算を提唱している場合もあります。
⑤内蔵ガイドの許容モーメントによるサイズ選定の後
内蔵ガイドによるサイズの選定が終わったら
冒頭において
モーメントが大きい使用法の場合
ガイドの剛性がOKであれば
出力に関しては出力に関しては
大抵の場合クリアできるケースが多い
とは言いましたが、
あくまで、そのようなケースが多い
というだけですので
一応、出力の確認はしましょう。
運動エネルギーの確認も併せておこないます。
⑥まとめ
ガイド付きエアシリンダのサイズ選定の場合
- モーメントが大きい使い方をするか
- モーメントが小さい使い方をするのか
で選定の優先度が違ってきます。
モーメントが小さい使い方の場合
通常の選定計算をすればよいです。
ただし、モーメントが大きい場合は
ガイドの許容モーメントの計算から優先して
行いましょう。
本記事は以上です。
最後までお読みいただきありがとうございます。