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機械設計歴20年以上のT.Surfと言います。
今回は以下に関する記事です。
【エアシリンダーの中間停止】
ロッド付きエアシリンダーの姿勢
における挙動の違い
⇩本記事は機械設計初心者の方で以下の方にオススメです⇩
初心者機械設計者
3位置電磁弁で
注意すべき点は？
⇩本記事を読むと以下が わかります⇩
3位置電磁弁で
中間停止させる際
のエアシリンダー
挙動です。
挙動を知って
おきましょう。
- ①結論
- ②垂直姿勢ロッド付きシリンダーの挙動 センタークローズ
- ③垂直姿勢ロッド付きシリンダーの挙動 センタープレッシャー センターリリース
- ④水平姿勢ロッド付きシリンダーの挙動 センタークローズ
- ⑤水平姿勢ロッド付きシリンダーの挙動 センタープレッシャー センターリリース
- ⑥まとめ
①結論
エアシリンダーの中間停止概要については
以下の記事を御参照ください。
3位置電磁弁におる
エアシリンダや設置姿勢における挙動を
解説します。
あくまで理論上どなるのか？
という解説です。
実際は
- ワークの重量
- 水平だったらそれに伴う摩擦
- 慣性
などで、結果は多少違ってきます。
ロッドレスシリンダー
| センター クローズ |
センター プッシャー |
センター リリース |
|
| 垂直姿勢 | 多少落下後 途中停止 |
落下 | 落下 |
| 水平姿勢 | 即時停止 | 即時停止 | 即時停止 |
ロッド付きシリンダ
| センター クローズ |
センター プッシャー |
センター リリース |
|
| 垂直姿勢 | 多少動作後 途中停止 |
原則 止まらない |
落下 |
| 水平姿勢 | 多少動作後 途中停止 |
原則 止まらない |
即時停止 |
②垂直姿勢ロッド付きシリンダーの挙動
センタークローズ
ロッドレスシリンダでの垂直姿勢における
センタークローズでは最終的には停止します。
エアの供給と排気が遮断されますが
以下のようになります。
- M：ワークや搬送ジグ(ガイド)の質量
- Fa：エア圧
- D ：エアシリンダーの出力径
- d ：ロッドの径
- ｇ：重力加速度
とすると・・・
- ワークと搬送ジグの重力が、
常にシリンダの動作方向にかかっています。 - かつロッド付きの場合は
Ａポート側 Ｂポート側で推力が違います。
その結果
推力の差であるロッドの径分の推力
π/4×d²×Fa ＜N＞
ワークと搬送ジグの重力である
Ｍｇ ＜N＞
上記を比較し 大きい方に移動します。
今回の例では
ワークと搬送ジグが軽いため
π/4D²×Fa＜N＞＞Ｍｇ＜N＞
とします。 この場合、上昇しますが
その際に
- Ａポート側のエアは圧縮して圧力が上がります。
(膨張後の圧力をFa1) - Ｂポート側のエアは膨張して圧力が下がります。
(圧縮後の圧力をFa2)
となります。
つまり。
Aポート側推力<N>：Fa1×π/4(D²-ｄ²) ＋Mg
Bポート側推力<N>：Fa2×π/4D²
が同じ推力になるまで動きますが
そこで停止します。
③垂直姿勢ロッド付きシリンダーの挙動
センタープレッシャー
センターリリース
センタープレッシャーの場合
推力の差であるロッドの径分の推力
π/4×d²×Fa ＜N＞
ワークと搬送ジグの重力である
Ｍｇ ＜N＞
上記を比較し 推力が大きい方に
端まで移動しきります。
センターリリースの場合
推力がなくなりますので落下します。
④水平姿勢ロッド付きシリンダーの挙動
センタークローズ
ロッドレスシリンダでの水平姿勢における
センタークローズでは最終的には停止します。
エアの供給と排気が遮断されますが
以下のようになります。
ワークや搬送ジグによる重力は
水平姿勢の場合は、ガイドに掛かるので
今回は関係ありません。
- Fa：エア圧
- D ：エアシリンダーの出力径
- d ：ロッドの径
- ｇ：重力加速度
とすると・・・
Aポート側推力<N>：Fa×π/4(D²-ｄ²)
Bポート側推力<N>：Fa×π/4D²
となり、上記 ➡に動きます。
ですが、その際に
- Ａポート側のエアは圧縮して圧力が上がります。
(膨張後の圧力をFa1) - Ｂポート側のエアは膨張して圧力が下がります。
(圧縮後の圧力をFa2)
となります。
つまり。
Aポート側推力<N>：Fa1×π/4(D²-ｄ²)
Bポート側推力<N>：Fa2×π/4D²
が同じ推力になるまで動きますが
そこで停止します。
⑤水平姿勢ロッド付きシリンダーの挙動
センタープレッシャー
センターリリース
水平姿勢のロッド付きシリンダーの
- センタープレッシャー
- センターリリース
については、以下の記事で解説します。
⑥まとめ
３位置ダブルソレノイドで
中間停止をする際には
エアシリンダーの挙動に注意しましょう。
挙動を知っておくことが重要です。
ロッド付きシリンダーについては
以下の記事を御参照お願いします。
本記事は以上です。
最後までお読みいただきありがとうございます。
