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機械設計歴20年以上のT.Surfと言います。
今回は以下に関する記事です。
【エアシリンダーの中間停止】
メーターアウト制御の
ロッド付きシリンダー
水平使いで中間停止させる方法
⇩本記事は機械設計初心者の方で以下の方にオススメです⇩
水平置きで、
ロッド付きの
メーターアウト制御
のエアシリンダーの
中間停止の注意点が
知りたい
⇩本記事を読むと以下が わかります⇩
水平置きで
ロッド付きの
メーターアウト制御
の中間停止は
簡単ですが
工夫がいります。
①結論
エアシリンダーの中間停止の基礎知識については
以下を御参照願います。
メーターアウト制御のロッド付きエアシリンダーの
水平置き使用で、中間停止させるには
- センターリリース
- メーターアウトとメーターイン制御併用
となります。
②中間停止ソレノイド選定
概要
基本的に水平置きロッド付きシリンダーを
メーターアウト制御する場合でかつ、
停止後に
手動や他の搬送機構で動かせるようにしたい
ような場合は、
センタークローズでは停止後 動かせなくなりますので、
- センタープレッシャー
- センターリリース
の2択となります。
ですがロッド付きでは
原則的にはセンタープレッシャーはNGです。
(ロッドレスは可)
センタープレッシャーはNG?
ロッド付きでも
メーターアウトの場合、センタープレッシャーが
最適解のように思われます。
なぜなら圧力が充填されている状態なので
A側やB側に再度動かしたい場合
排気絞りが機能して、速度制御状態のまま
動作できます。
ですが、ロッド付きで
センタープレッシャーにしてしまうと
ロッド付きでは
下図で言うA側 B側に推力差がでます。
なぜなら、
B側はロッドの径分受圧面積が少なくなるからです。
ですので、この推力差から搬送物の重量によっては、
そのままB側端まで動き切ります。
ロッドレスでは
Aポート側とBポート側に推力差が生じませんので
センタープレッシャーでも可です。
センターリリースのデメリット
では、
単純にセンターリリースにすればいいのか?
と言うと それはそれでデメリットがあります。
センターリリースではエアシリンダー内の圧が
全て排気されてしまうので
再度 エアシリンダーをA側 B側に動作したい場合
メーターアウトの排気絞りが機能しません。
恐ろしい速度でエアシリンダーが吹っ飛んでいきます。
③ではどうすればいいのか?
概要
冒頭で紹介しましたが
基本はセンターリリースです。
ですが、再動作のために
メーターインも併用します。
つまり、
- 普段の動作はメーターアウト制御で速度制御
- 中間停止からの再動作はメーターインで速度制御
となります。
すると、以下のようになります。
速度調整のコツ
速度調整のコツとしては
当然と言えば当然なのですが
メーターアウト 速度制御 |
|
< |
|
メーターイン 速度制御 |
となるようににします。
メーターインの速度は再動作時の速度です。
普段は使用しません。
これにより、
メーターインでは多めにエアが流入する
ようにすることにより
通常時のメーターアウトが機能するようにします。
メーターインの速度は
中間停止後の再動作の時の速度です。
どうせ原点復帰などをするでしょうから、
多少速度が速くなっても構わないでしょう。
注意点
センターリリースでは排圧に注意します。
排圧については、以下の記事を御参照願います。
④まとめ
- 水平置き
- ロッド付き
- メーターアウト制御
上記のエアシリンダーで
3位置電磁弁を使い、中間停止させるにには
少し工夫が必要です。
メーターインとメーターアウトの併用です。
まぁ 現場は嫌がりますけどね。
調整が複雑で大変だ!
本記事は以上です。
最後までお読みいただきありがとうございます。