サーボモーターやステッピングモーターの選定時は
許容負荷慣性モーメントに注意してください。
モーターが許容できる慣性の合計値を「許容慣性モーメント」と呼びます。
これは、モーターの制御性能に関わる重要な評価指標です。
評価方法としては、加速トルクを算出する際に、
機構全体の慣性モーメントの合計値を求めます。
このとき、モーター自身のローター慣性(回転子慣性)を除いた、
機構側の慣性モーメントが、
ローター慣性の◯◯倍以下(=許容負荷慣性モーメント)
であるかどうかを確認します。
減速比も適用され 減速機等を使用している場合
減速されている機構に対して減速比の2乗分の1の補正が掛かります。
※ローター慣性や許容倍率は、各モーターのカタログに記載されています。
トルクの観点だけで見れば、外部負荷トルクを満足し、
加速度を十分に低く設定すれば(運用上それが許容されるなら)、
理論上はどれほど大きな慣性負荷でも駆動可能です。
しかし、サーボモーターはフィードバック制御によって、
位置や速度を常時監視しながら、トルクをリアルタイムに調整しています。
このとき、慣性が大きすぎると、制御ゲインによる応答が遅れやすくなり、
その結果、目標値への追従性が著しく低下してしまいます。
具体的には、オーバーシュート・振動・整定遅れなどの制御不安定が
発生しやすくなります。
このように、
許容慣性モーメントの確認は、トルク計算以上に重要な設計判断となります。
特に回転系の機構では、トルク条件を満たしていても、
許容慣性条件を満たせないケースが多く、
設計段階での見落としが制御トラブルの原因となることもあります。
従って計算手順としては
許容慣性モーメントの確認➡トルクの確認
と言うやり方を推奨します。
各機構におけるモーターの選定です。