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機械設計歴20年以上のT.surfと言います。
今回は以下に関する記事です。
【自己解決能力=他人に聞くな】は間違い?
職場の情報共有が生む本当の成長
⇩本記事は以下の方にオススメです⇩
- 人に聞くな
自分で調べて勉強しろ - 自分で何とかしろ
⇩本記事を読むと以下が わかります⇩
何十年前の話だよ
時代背景的に間違っているし
論理的にも間違っているよ
管理人が若い頃よく上司から言われた根性論です。
会社や人によっては
これらの根性論を今だに引きずっています。
ですが、これらは現代では成り立ちません。
一昔前と現代では状況が違いすぎます。
- ①自己解決能力の一般的な定義と、日本の職場文化における誤解
- ②一昔前と現代の違い
- ③自己解決能力の誤解と思い込みの間違い
- ④他人への質問のメリットと本質
- ⑤若手にはまず質問させるべき理由
- ⑥結論 自己解決能力の本質と質問は成長の一部
①自己解決能力の一般的な定義と、日本の職場文化における誤解
よく年配の方に多いのですが
以下のような価値観を持っている方が非常に多いです。
- 人に聞くな
自分で調べて勉強しろ - 自分で何とかしろ
自分で調べて自分で知識やスキルを身に着けることにより
自己解決能力が育つ
ということでしょう。
ですが、
はっきり言いますがこれらは勘違いだと断言します。
人に聞くなというのがそもそもの間違いであり
勘違いです。
これらの勘違いは何から起こるのか?
以下が原因だと思われますが・・・
- 自身が自分で調べてきたから成長できたという思い込み
- 自己解決能力とは何か?の定義が間違っている
- 自己解決能力とは何か?の定義をしていない
上記勘違い以前の問題で
一昔前と現在の違いを認識していません。
②一昔前と現代の違い
現代と一昔前の違いは以下です。
- プロジェクトの短納期化
- プロジェクトの高品質化
- プロジェクトの低コスト化
- 人に聞くな自分で調べて勉強しろ
- 自分で何とかしろ
なんてものは
今より高品質や低コストを求められずかつ
納期も十分に長かった過去の遺物です。
一昔前は現在よりも高品質、低コストが
求められなかったし一人で調べて勉強する時間も十分あったんですね。
それはつまり、
自分で何とかできる時間も十分あったんですよ。
にもかかわらず、
自分がされてきたことを立場の弱い後輩や部下に押し付ける
このような人達は幼い人達です。
大人とは、自身が言われてきたことに対して
その環境や状況を分析し
- なんでそのような指示をされてきたのか?
- 現状と合っているのかどうか?
- 合理的な結果を齎すのか?
- 自分がそのようなことをされて嫌だったかどうか?
これらを総合的に吟味して、
適切な行動をできるかどうかが問われると思います。
また後述しますが
自分が先輩に指導されて自分で調べたことにより
- 自己解決能力が身に付いた
- 成長できた
というのは完全な思い込みです。
なぜなら、比較するデーターがないからです。
③自己解決能力の誤解と思い込みの間違い
自己解決能力とは?
そもそも
- 人に聞くな自分で調べて勉強しろ
- 自分で何とかしろ
なんて言っている人に聞きたいのが
自己解決能力って何でしょう?
ということです。
自己解決能力とは様々なトラブルに対して
自身の知識や経験を元に適切に解決することです。
他人に聞かないで自分で調べて知識を得る
ということではないですよね?
しかも 肝心の自己解決能力においてすら
トラブルを解決するためにも知識や経験が必要であり、
そのための知識獲得は手段に過ぎないです。
つまり、自己解決能力というものにおいても
知識をどう獲得したかなんて重要じゃないんですよ。
だいたい以下をよく考えてください
- 他人に聞くのも、自分で参考書なりググるなりするのも
自分から動いて他人の知識を習得するという
プロセスにおいてなんら違いがない - 他人に聞くのも、自分で参考書なりググるなりするのも
どちらが優れているのかの具体的なデーターがないので
比較、評価のしようがない - 自分で調べた結果
間違った知識を習得&蓄積してしまう危険性について
考慮はしているのか?
特に留意して欲しいのが
自分で調べた結果、間違った知識を習得&蓄積する可能性
です。
重大な勘違い
先の章で
自分が先輩に指導されて自分で調べたことにより
自己解決能力が身について
成長できたんだ
というのは完全な思い込みと断言しました
なぜなら、
- 人に聞きまくった10年後の自分
- 自分で調べて自己解決してきた10年後の自分
上記は比較できないからです。
ひょっとして 人に聞きまくったほうが
知識がより広がって自己解決能力もより洗練されてた
かもしれません。
④他人への質問のメリットと本質
質問によるメリット
他人への質問のメリットとしては以下となります。
- 実務に基づいた正しい情報が手に入りやすい
- 質問の過程で議論が起こりやすい
- 議論により質問された者にも新たな知見を得られる
質問した本人だけではなく、質問された人にも
メリットがあるのですね。
しかも議論まで起こりうることにより業務自体にも
プラスになる
質問をしない理由がないですね。
質問の本質
つまり 他人に質問をすることの本質というのは
質問することそのものではないのです。
質問の内容をどう活用するかが重要なのであり、
この点で言うと正しい後輩への指導は以下となります。
まずは聞いて欲しい だけど、
聞いた後で自分でも調べてみよう
上記の例や
キミの意見も聞かせて欲しい
などですね。
これにより、自分で調べることを追加 さらに議論も
誘発し、さらに情報の質を高めることもできます。
つまり 聞く側の問題ではなく、教える側の問題と
言えるのではないでしょうか?
例えば、欧米では「質問力」が評価される職場文化があり、
それが業務の効率を高める要因になっているそうです。
⑤若手にはまず質問させるべき理由
まず ここで断っておきますが
管理人自体は自分で調べることが悪い
と思っていません。
自分で調べることも知識を広げるという
側面があるからです。
ただし、
それはまずは質問が先です。
若手には
まずは質問させる➡その後で調べさせる
というステップが理想ですね。
なぜなら 最初から自分で調べさせるて
自分で解決させてしまうと
間違った知識を習得&蓄積をしてしまい
そこで周りの誰も修正する機会もなく終わり
という結果につながる可能性があるんですよ。
管理人の体験談ですが
前勤めたことのある会社で5ポート弁とダブルソレノイドの区別が
ついておらず複動のエアバルブがダブルソレノイドでしか動かないと
勘違いしていたベテラン社員がいました。
このような事故を減らすためにも
まず若手には質問をさせましょう。
⑥結論 自己解決能力の本質と質問は成長の一部
自己解決の本質
自己解決能力とは
自分で調べることではなく、持っている知識や経験を
総動員してトラブルを解決すること
と定義するのであれば
他人に聞くというのは 持っている知識の補完に過ぎず
それ自体は手段に過ぎないということになります。
実際にトラブルを解決するのは本人ですので
他人に聞くという行動も自己解決能力に組み込まれているので
評価すべき項目ではないでしょうか?
下手に自分で調べて時間を掛けた挙句
間違っていしまっていたらそれこそ本末転倒です。
考えをアップデートしよう
-若手社員へ―
「まずは質問しよう!」質問することをためらわずに、
先輩や周囲の知識を活用することが大切です。
適切に質問すれば、知識の精度が上がり、よ
り合理的な問題解決ができるようになります。
ただし、質問だけで終わらず、
その後で自分でも調べて理解を深める習慣を持ちましょう。
-上司・ベテラン社員へ―
「質問されることは、組織の成長につながる」
部下や後輩が質問しやすい環境を作ることは、
チーム全体の知識の底上げにつながります。
質問を受けることで、
あなた自身も新たな視点を得られるかもしれません。
昔のやり方に固執せず、柔軟な姿勢で後輩の成長を支援しましょう。
-経営者へ-
「質問を歓迎する文化が、成果を生む」業務の質を高めるためにも、
職場に「質問しやすい空気」を作ることが重要です。
組織の中で
- 「質問することは甘えではない」
- 「知識を共有することが成長につながる」
という意識を持つことで、
チーム全体の生産性が向上するはずです。