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機械設計歴20年以上のtsurfと言います
今回は以下に関する記事です
【機械設計雑記】成果主義と年功序列
給料の低さを嘆く給料の低い若い君たちへ
tsurf
今回の記事は
雑記として
若い方向けに
成果主義と年功序列について
記事にします
- ①給料の低さを嘆く 若い君たちへ
- ②まず成果主義のメリット/デメリットのまとめ
- ③若い君たちが経営者に成果主義への転換を希望してはいけない理由
- ④若い君たちが給料が低い理由1(会社内搾取)
- ⑤若い君たちの給料が低い理由2(社会的搾取)
- ⑥まとめ
①給料の低さを嘆く 若い君たちへ
成果主義に対しての私の意見
私は 成果主義に反対の人間です
中小企業の経営者向けに以下の記事を書きました
成果主義のデメリットは 挙げればいくらでもあります
まず前提にしなくてはいけないのは
どんな 評価形態でも必ず不満を抱く人間は出てくるということです
その中でも
成果主義は自己責任論と新自由主義を体現したような
人の尊厳を踏みにじりかねない最悪な評価制度です
給料の低さを嘆く 若い君たちへ
まだ 年功序列の考えが根強い日本において
若い君たちが 給料の低さを嘆いて 実力主義に憧れを覚える
この気持ちは わかります
しかし これだけは 肝に銘じてください
●あなたの給料の低さと 年功序列は実は関係が無い
●成果主義になったが最後 若い人と年配の人 全ての社員が低賃金になる
●経営者に成果主義への転換の要望なんて絶対にしないほうがいい
②まず成果主義のメリット/デメリットのまとめ
まずは成果主義のデメリットから
👉成果とは名ばかりの好き嫌い評価
そもそも 君たちの成果の正しい評価なんて無理です
なぜかというと
成果主義で正当な評価を行うためには 以下の作業が必要になります
●一人一人の今期の活躍を漏らさずに記録
●一定の基準を設けて 活躍を一つづつ数値化による精査
そんなことは 物理的に無理です
結果
成果主義とは名ばかりの経営者による好き嫌い評価に堕ちていきます
👉評価のための評価
本来 評価とは
本人のやる気を引き出し 能力を伸ばすために行うものであり
給与への反映とは 別に行うものです
しかし 成果を評価に反映し 無機質的に給与に反映する
これを評価のための評価と言わずして 他に何と言うのでしょうか?
つまり 会社の評価と自己評価にズレが生じた場合
本人のやる気を削ぐ ただただ 無意味なものとなります
👉結局 評価は運しだい
評価されるためには それなりの活躍をしなくてはいけません
それなりの 活躍をするためには
それなりの業務が割り振られなくてはなりません
それこそ 管理職がどう 仕事を振るのか
その期に 仕事があるかどうかなど
こちらから見れば 運しだいと言えます
つまり 要は 君たちに努力と才能があったとしても
必ずしも 評価につながる保障はないと言えます
👉社内格差を生み 対立を生む
●個々人の設計ノウハウが展開されなくなります
なぜなら 回りは全員ライバルとなるからだからです
●先輩が将来のライバルとなりうる部下を育てなくなります
結果 企業全体の技術力低下を招いていきます
👉重ストレスな職場となる
社員にとって
●回りは全員ライバル
●ライバルを出し抜いて 今期成果が出るか
など 常に張り詰めた状態になります
結果
無用なストレスが常にかかり 作業効率が下がる可能性もあります
成果主義のメリット
👉モチベーションの向上
努力=金という単純かつシンプルな考えの人にとっては
モチベーションがあがります
ただし このような人間は 非常にシンプルな考え故に
支配層に搾取されやすいとも言えます
つまり 無能な人間が多いです
成果主義総論
このように成果主義には
デメリットが目立つ割に メリットがあまり見当たりません
つまり メリットをつぶして 余りあるデメリットしかありません
③若い君たちが経営者に成果主義への転換を希望してはいけない理由
実は成果主義を望む経営者
経営者の中には 自社の評価制度を成果主義にしようと考える経営者もいます
しかし 心ある先輩社員の反対を受けるために簡単にできないのです
なぜ 経営者は成果主義にしたいのか
それは自分にとって非常に都合がいいからです
頑張っている
若い君たちに報いたい
なんて思っているわけがないでしょう
●経営者にとって成果主義が都合がいい理由1
成果主義のデメリットでも記載しましたが
所詮 成果主義は最終的には経営者の好き嫌い評価となります
自分にとって都合のいい人間を評価 登用しやすい環境なのです
●経営者にとって成果主義が都合がいい理由2
経費を抑えるために 成果主義は好都合です
社員に難癖をつけて 正当な評価をせず給料を据え置きすることができます
理由なんて いくらでも捏造できます
評価基準を高くすれば いいのですから
心ある先輩社員は
そうなる可能性が分かっているから成果主義への変革に反対するのです
そこへ来て 若い君たちの切実な 成果主義への転換要望・・・
これは 経営者にとって 以下のような強力な後押しとなってしまいます
おまえ達は反対しているが
若いやつらは切実に
成果主義を望んでいるぞ
断言するが成果主義になっても君たちの給料は増えない
断言します
成果主義になっても 君たちの努力は報われません
君たちの給料が増えるには
絶対条件として 経営者に気に入られなくてはなりません
このランキングに入った上での成果レースとなります
しかし それでも思ったほど給料はあがらないでしょう
先述していますが
成果主義は 若い君たちに都合のいいものではなく
経営者にとって都合のいいものだからです
そもそもですが
どうして 成果主義になると自身の給料が増えると思っているのでしょうか?
経営者に気に入られた上で成果を出しても
給料が上がる保障はどこにあると思っているのでしょうか?
そもそも君たちは 誰と比較して頑張っていると思っているのか
成果主義を望む君たちの根本には
嘆く君達
自分達はこんなに頑張っているのに
という想いがあることは だいたい想像がつきます
しかし それは一体 誰と比較しているのでしょうか?
先輩達や年配の社員のことを言っているのでしょうか?
君たちは その比較対象の人物の どこまでをわかっているのでしょうか?
そもそも 先輩と君たちでは 頑張る内容が違うのです
他の人と頑張りを比較した末に 君達に待っている評価
他人と比較し
僕たちはこれだけ頑張っているのに報われない
このように思い 経営者に成果主義への転換を直訴をしたとして
若い君たちが 先輩達や上司からどのような評価を受けるのかを予言します
そもそもだけど
君達は 他人と比較しているが
そんなに他人を見ていて
自分の仕事はすすんでいるのかい?
このように思われます
④若い君たちが給料が低い理由1(会社内搾取)
異常な経営層への報酬(社内搾取)
私は今は 中小企業で機械設計をしていますが
かつて 派遣として とある自動車部品のサプライヤーで
製品設計をしていたことがあります
そこはサプライヤーなので 量産工場を持ち地元でも
有名企業に入る いわば大企業の分類に入る企業です
しかし そこでは
役員は年収 何千万という報酬なのに
一般社員は係長クラスでも
残業しなくては手取りで 20万いかないという有様でした
しかも 残業は規制されているもののザルで
作業内容は調整されないので 月100時間残業せざるをえないのですが
実際に給料としてもらえるのは 月40時間分の残業手当のみです
こうなってくると 年功序列云々の問題ではありませんね
これでは 役員報酬ではなく 社内搾取です
暇な役員の存在
高額な報酬を受け取る役員ですが 中には 実は暇な役員もいます
こういう役員の中には
暇なくせに自身の存在を正当化しようと 無用な管理業務を捏造する人達もいます
やはり人間 楽して高額な報酬を得ると 元には戻れません
⑤若い君たちの給料が低い理由2(社会的搾取)
新自由主義の弊害
新自由主義とは 小泉政権下で進められた
弱者を守る規制を無くし市場原理主義を強化した政策です
つまり 金を稼ぐ能力のあるものは 弱者を踏みにじり搾取して
金を稼ぐことを推奨したものです
この結果 次に掲げることになりました
貧富の差の拡大=景気の悪化
この新自由主義の元では 貧富の差が拡大します
なぜなら 金持ちが貧乏人から搾取する規制がないどころか
推奨されているのですから
しかし 搾取された貧乏人も経済社会の一員です
購買力を奪われた貧乏人が多くなればなるほど景気が悪くなるのは
当然でしょう
景気が悪化すれば 当然企業の利益も下がります
つまり 君達への給料も減ります
株主配当率引き上げ
本来 若い君たちを含む 全社員に還元されるべき給料が
米国の要望による株主配当率の引き上げで 削減されました
この削減された給料は 海外の資本家や国内の投資家などに
流れていくことになります
⑥まとめ
●若い君達が給料が低い原因は年功序列だからではない
●若い君達が給料が低いのは 搾取をされているからだ
●会社によっては 会社内搾取をしている企業もある
●会社内での搾取以外にも 社会的搾取もある
●逆に言えば これら搾取を無くせば 君達の給料も上がる
●成果主義の評価制度下になっても 君達の給料は上がらない
●それどころか 全社員平等に低賃金となる
本記事は以上です
最後までお読みいただきありがとうございます