本ブログの御訪問ありがとうございます。
機械設計歴20年以上のT.surfと言います。
今回は以下に関する記事です。
未経験で機械設計職に
ついた場合の業務のコツ
⇩本記事は機械設計初心者の方で以下の方にオススメです⇩
機械設計未経験で
機械設計の会社に入社したけど
右も左もわからないよ
業務のコツを知りたい
⇩本記事を読むと以下が わかります⇩
以下を なるべく
わかりやすく説明します
- 機械設計未経験の方が最初に任される業務
- 最初に任される業務のコツ
- 設計者への質問の仕方
①結論
未経験で
機械設計職に就いた場合の業務のコツですが
以下となります。(詳しくは後述)
最初の業務 |
設計者の補助業務で、
|
---|---|
業務のコツ |
漠然とバラすのではなく、
|
設計者 への聞き方 のコツ |
👉なるべくまとめて聞いてあげる 👉自分なりの考えを織り交ぜて話す |
②設計部の業務 概要解説
前提知識
装置の構成要素
装置を構成するものは
加工品と購入品がメインとなります。
―購入品とは―
- センサー
- モーター
- エアシリンダー
などを指します。
―加工品とはー
装置として、購入品だけで済めばいいのですが
実際にはそれだけではすみません。
例として以下も必要になってきます。
- チャック用のハンド
- エアシリンダーやモーターの固定用の
ブラケット - センサーの固定金具
- ベースプレート
購入品にはないものは、
機械加工で制作しなくてはいけません。
それらを加工品と呼びます。
加工品を機械加工で作ってもらうためには
製作図面が必要になります。
設計部が行うこと
装置を製作するために
設計部署が行う大まかな流れは以下となります。
装置の構造検討
⇩
装置の詳細設計
⇩
検討図から
加工部品の製作図面作成
⇩
加工品、購入品の手配リスト作成
そして、以下の2つをセットで出図となります。
- 加工品の製作図と
- 加工品、購入品の部品手配リスト
手配部品リストについて
部品手配リストとは、おもに以下が記載され
- 加工品の図面番号と個数
- 購入品のメーカー、型式と個数
購買部が、部品を手配するために必要な書類です。
出図とは
購買部に部品手配リストと図面を
提出することを言います。
それにより、購買が
手配部品リストにある部品を、指示個数分
発注することができます。
- センサーなどの購入品であれば、メーカーから購入
- 加工品であれば、材質や形状を考慮して、
社内の部品製造部か外部の加工業者に制作依頼
つまり 出図することにより、
結果的に、装置の部品が納品されてくることになります。
したがって、出図するためには、
- それが適切な設計か
- 部品図的には適切な材質、形状なのか
設計部の管理職に検図をしてもらい、
承認を得る必要があります。
③最初に任される業務の概要
未経験で 機械設計の部署に配属されたとしても、
いきなり 装置一式の設計を任されたり、駆動系の検討を
させられることは、まずありません。
安心してください。
まず その会社で使っているCADの勉強も兼ねて、
CADオペレーターという業務から、始まることが多いです。
CADオペレーターとは
要はCADを使って、図面作成など
設計者の補助をする人のことです。
あなたは、
設計者がCADで作成した検討図(全体の組立図)
から、以下を行います。
- 加工品に関しては、製作図面作成
- 加工品と購入品の部品手配リストの作成
- 設計者にチェックを受けて出図
上記を一般に 『バラシ』 と言います。
④実際のバラシ作業
購入品に関しては、
2DCADであれば、設計者から指示があります。
3DCADであれば、CADデーターから型式がわかります。
問題はありません。
わからなければ、
設計者に問い合わせることで解決します。
問題は加工品の製作図の作成で、
未経験の あなた にとっては、
ちょっとのことでも、大変なことかもしれません。
しかし、安心してください。
これも、だいたい設計者が過去の参考図などを
提示してくれます。
その参考図を見て、CADの練習と設計の勉強を兼ねて、
部品図の作成をすることになります。
⑤バラシ(CADオペ作業)のコツ
設計者の検討図を
漠然とバラシをするのではなく、設計者の検討した機構を見て
なるべく以下を学び取ってください。
- どういう動作をするのか?
- どういう意図でそうしているのか?
- 機械要素としての購入品の勉強
エアシリンダーやLMガイドなど
機械要素である購入品も
インターネットで調べて勉強しましょう。
とにかく
漠然とバラシをしてはいけません。
設計者は、自身の業務に追われていますので、
細かくは説明してはくれないかもしれません。
なるべく わかる範囲で自分で学びとってください。
これも訓練です。
それを意識して繰り返していけば、検討図を見ただけで
設計者の意図を掴めていくようになります
それが、将来的に以下に生かされてきます。
- 実際の設計業務
- 他の設計者やお客様の話から
意図を読み取れるようになる - コミュニケーションが円滑になりやすい
わからないことは、設計者に問い合わせます。
その時の聞き方のコツを、次章で解説します。
⑥設計者への聞き方のコツ
概要
コツとして、以下が挙げられます。
- なるべく まとめて聞く
- できる範囲で自分の考えも言ってみる
なるべく まとめて聞く
設計者も、自身の業務に追われています。
あなたがわからないことがあった時に
都度聞いてしまうと・・・
考えが中断されて
わからなくなった・・
というようなことが頻繁になると
設計者もやりにくくなります。
わからないところがあった時に、
その都度聞くのではなく、
とりあえずメモをしましょう。
そして、他にできることがあれば
そちらの作業を進めておいて、
メモした不明点がわからないと
作業が先に進めなくなった時に
まとめて聞くようにしてあげてください。
できる範囲で自分の考えも言ってみる
以下のような聞き方は、好ましくありません。
「これどうすればいいですか?」
「これって何ですか?」
あなた の上記のような聞き方は、
設計者によっては、以下のように受け取られかねません。
(特に古い設計者に 多い傾向なのですが)
この人
何も考えてないし、
調べもしないのか?
あなたに オススメの聞き方ですが、
間違っていてもいいので、
以下の聞き方をしてみてください。
〇〇はXXということでしょうか?
□□からがよくわかりません。
そうすれば 全ての場面で通用するとは限りませんが、
以下のように、思ってもらえます。
自分で考えてるし、
意見も持っているんだな
⑦初心機械設計者へのオススメ品
以下の記事に、初心者設計者にオススメの備品を紹介します。
⑧まとめ
最初はバラシ作業を、任せられることが多いので・・
- 設計者の提示する参考図を見て構造の勉強をする
- 機械要素としての購入品の勉強をする
設計者に質問する場合は以下に気をつける
- なるべく まとめて質問する
- 間違っててもいいので なるべく自分の考えも添える
本記事は以上です。
本記事を最後までお読みいただきありがとうございます 。