tsurfの機械設計研究室

サーボモーターやエアシリンダの選定計算なども扱っている技術ブログです

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【機械設計者の雑記】解雇規制緩和とリスキリングの実際

今回は機械設計者である管理人の雑記として
【機械設計者の雑記】
解雇規制緩和とリスキリングの実際
を話します。

 

最近よく聞かれますね。

イノベーション(笑)

ところでイノベーションって何でしょうか?
技術革新だそうです。

 

そして、イノベーションのために以下のような

知ったかぶり

イノベーションを起す
ために解雇規制を
緩和して人材の
流動化が必要だ

という都市伝説レベルの虚言が
まことしやかに言われています。

なお解雇規制緩和ではイノベーションは
起こりません。

今言われているイノベーション云々は
イノベーションを起したいための解雇規制緩和ではなく
解雇をしたいためのイノベーションの理由付けに
留意すべきです。

 

そして、解雇規制の緩和の正当化論は
イノベーションに留まらずリスキリングを
絡めて、さらに意味不明な様相を呈しています。

そこで本記事では
解雇規制の緩和を正当化する
珍説の数々のウソを暴いていこうと思います。

 

よく解雇規制緩和の理由として
以下のような珍説がその中核としてあるようです。

知ったかぶり

解雇規制の緩和で
成長分野に人材が
流入してきて
新しい視点や
異なる経験から
イノベーションを起すんだ

 

普通にありえねーから

 

そもそも、この手の話の何が珍妙なのか?
というと

解雇された人材は、

  • 解雇された後、イノベーションを目指すような
    成長産業などに普通に入社でき
    (この時点で普通は年齢や必要スキル等で不可)

  • そこで、イノベーションを起せるような
    技術開発やマーケティングといった中枢部署に
    最初から所属でき
    (ここまでくるとかなりのレアケース)

  • 言うに事欠いて 
    新しい視点だとか、
    異なる経験という全く
    実体が見えない抽象的な才能によって
    イノベーションを起す提案ができる
    (ここまでくるともはや漫画)

という、全く通常の理解を越えた理想論を根拠に
解雇規制を緩和しようとしている
点にあります。

 

 

 

知ったかぶり

いや、だから
政府の機関による
リスキリングなんだよ
解雇された人材を
成長分野が欲しい人材
へ教育するとともに
労働者のセーフティネット
になるんだ

 

なるはずねーだろ

 

政府がそのような機関を設立しようとなんだろうと
リスキリングこそ絵に描いた餅です。

何故かと言うと、
企業が求めるスキルは実務経験
によるもの
であって、決して
リスキリングでの勉強経験では
ありません。

 

つまり、リスキリングは

  • 成長分野が求めているスキル所持人材の
    供給源として機能もしない
  • 解雇規制緩和の元での労働者にとって
    のセーフティネットしても機能しない

ということなんですよ。

 

というか、リスキリングだろうとなんだろうと
実務経験ではない上に
その企業が求める人材像(年齢や学歴)
があることから
普通の転職なんですよ。

 

単なる普通の転職の推奨
をセーフティネットに

解雇規制を緩和をしようとしているようなもので

極めて悪質です。

 

 

 

知ったかぶり

企業には
リスキリンクを受けた人材を
積極的に雇用して
実務経験を
積ませる責任がある

 

ねーよ そんなものは

 

そんな非論理的な発言は
リスキリングを形だけでも成り立たせて
解雇規制を緩和させたい側の発言です。

 

企業に義務や責任があるとしたら、それこそ

  • 従業員の生活の安定
  • 投資をして社員を教育する

という点につきるでしょう。


どうして、役に立つかどうかもわからない
リスキリングを受けた人材を雇用して実務経験を
積ませる責任や義務があるんでしょうか?

 

 

 

知ったかぶり

いや、だからリスキリングに
実際の企業で実務経験を
積ませるプログラムを
入れればいいんだ

 

できるわけねーだろ
そんなこと

 

まず実務経験とは
原則として正社員が積めるものです。

原則と言ったのは企業が認めた派遣さんや外注さんも
含むからです。

なぜでしょうか?

  • 責任
  • 機密保持

の観点からです。

 

リスキリングを受けただけの人材に
プログラムとして、実務を経験させる
企業はないでしょう。

ありえません。

 

 

このように 解雇規制の緩和を
なんとしてでも正当化したい側の論理は

イノベーションとリスキリングから
成り立っています。

 

ですが、リスキリングは現実的に見て

  • 実務経験ではない
  • 従って企業から見て信用できるものではない
  • その実体はただの転職である

ということから
イノベーションの呼び水とはならないし、
解雇規制緩和の状況下における
労働者のセーフティネットですらなりません。

 

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