tsurfの機械設計研究室

サーボモーターやエアシリンダの選定計算なども扱っている技術ブログです

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【機械設計者の雑記】解雇規制緩和による労働者のメリットはない

本ブログの御訪問ありがとうございます。
機械設計歴20年以上のT.surfと言います。

 

今回は以下に関する記事です。

【機械設計者の雑記】
解雇規制緩和による
労働者のメリットはない

 

管理人T.surf

解雇規制が緩和
されると
労働者にもメリットが
あるそうです。
この謎の珍説の
ウソを解説します。

 

 

①結論

まず基本的な話をしますが

解雇規制を緩和させると以下のような
効果が語られていますが・・

  • イノベーションが起こる
  • 労働者にもメリットがある

このような論法は
解雇規制緩和を正当化
するための理由付けです。

 

まず、解雇規制緩和でイノベーションは
起きませんし、

労働者にもメリットはありません。
解雇規制緩和による労働者のメリット論は
解雇規制が緩和されると

  • 正社員が拡大される

という謎の理論を中核として

  • 労働者が適材適所の職場に就職できる
  • 労働者が自発的にスキルをアップさせる
  • 競争原理により賃上げされる

というもので、事項よりこれらのウソを
暴いていきます。

 

 

②珍説1 解雇規制が緩和されると正社員が拡大される?

これはつまり、解雇規制がきびしい
現状では、企業は解雇にリスクのある
正社員を雇えない

ということです。そこで・・・

f:id:tsurf:20210630092915p:plain

 

解雇規制が
緩和されると
正社員雇用にリスク
がなくなり、
正社員を大量に
雇用できる

というものです。

この珍説が成り立つには
解雇規制の緩和の元では正社員の定義が
変わるということです。

つまり、
正社員は雇用しやすいが解雇もされやすい
ということとなります。

 

では、雇用しやすいが解雇しやすい社員を
なんというでしょうか?

答えは非正規社員と言います。

 

解雇規制緩和とは正規社員を全て
非正規社員にするということですので、

正社員が増えるというような論は
まったくのデタラメなんですよ。

 

 

③珍説2 解雇規制が緩和により労働者は適材適所の職場に?

解雇規制緩和の推進論者が言うには

f:id:tsurf:20210630092915p:plain

 

解雇規制が
緩和されると
労働者が自身の
適性にあった
職場に落ち着く

というのです。

 

そもそもですが
個人の適性にあった職場って何でしょうかね?

  • スキル的な話?
  • 人間関係的な話?
  • 職場環境的な話?

何をもって自身の適性にあった職場
なんでしょうか?

 

不明ですが、いずれにせよ
解雇規制の緩和で適材適所って( ゚Д゚)・・・

人は解雇され続けることによって
必ず適材適所の職場に出会うということでしょうか?
根拠のない無責任な空論です。

 

なぜ そのようなことが言えるのでしょうか?

  • 年齢や状況によって一回の解雇で
    人生が詰むケースだってあるでしょう。
  • 解雇されつづける毎に給料が下がり
    転落の人生を送る人だっているでしょう。

意味がわかりませんし、現状の制度の中でも
労働者には職場を選ぶ権利があります。

なので、現在の職場が自身に合ってないと感じたら
個人の決断で退職と転職をすればいいだけの話です。

 

まったく解雇規制の緩和の
理由になっていません。

 

 

③珍説3 労働者が自発的にスキルアップする?

解雇規制緩和の推進論者が言うには

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解雇規制が
緩和されると
解雇に備えて
労働者が自発的に
スキルをアップする

場合によっては成長産業にも転職できる
というのです。

何を言ってんだ?

 

そもそもスキルアップというのが、
何を言っているのかよくわかりませんが

勉強のことを言っているのであれば
実務経験ではない以上、転職にそこまで役に立ちません

 

と言うか そもそも論として

労働者のスキルアップなんて
企業が既存の従業員に投資をして成されるものです。

それこそ企業には、会社の発展のために
その義務があります。

 

労働者が解雇の恐怖に怯えるから
自発的にスキルを磨く

という暴論は思いつきレベルの
非常に程度が低い発言であり、

管理人T.surf

あっそう
だから何?


という感想しか持ちません。
これは、リスキリングにも同じことが言えます。

成長分野が求めているスキルは
実務経験に基づくものであって
リスキリングによる勉強経験ではありません。

したがってリスキリングにしろ
個人の自発的なスキルアップにしろ

実務経験ではない以上

確実に転職できるものではありませんし、
解雇規制緩和の元での
労働者のセーフティネットにすらなりません。

 

 

 

④珍説4 競争原理により賃上げされる論

解雇規制緩和の推進論者が言うには

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解雇規制が
緩和されると
競争原理が働き
賃上げが
されるんだ

語るに落ちたデタラメと言いたくなる
暴論ですね。

競争原理って
だれとだれの競争なんでしょうかね?

 

そもそもですが
解雇規制が緩和されてると労働市場に
求職者が飽和状態となります。

 

すると、需要と供給の関係で、
パワーバランス的に雇用者が強くなりますよね?

すると、労働者にとって
どれだけ安く働けるかの競争ですよ。


実質の賃下げ競争です。
雇用者が低賃金設定しやすくなるだけです。

 

 

⑤まとめ:雇用の流動は個人の都合

そもそもですが、
雇用の流動化なんて余計なお世話です。
そんなものは個人が、自身の都合で決めるべきものです。

 

なぜ 一部の都合で雇用の流動化を推進
されなくてはいけないのでしょうか?

 

本記事は以上です。
最後までお読みいただきありがとうございます。

 

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