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機械設計歴20年以上のtsurfと言います。
今回は以下に関する記事です。
モーターの選定で許容慣性モーメント
を成り立たすための微調整
⇩本記事は以下の方にオススメです⇩
慣性モーメントが大きすぎて
減速機つけたんだけど
それ以外で微調整って
何かある?
⇩本記事を読むと以下が わかります⇩
慣性モーメントの
微調整の仕方を
解説します。
①本記事の注意点
本記事では機構の慣性モーメントが
大きい場合の微調整の仕方を解説しますが
1分解能の移動距離については
それほど問わない機構の場合を想定します。
実際問題として22ビットの分解能を真に必要とする
機構は限られてくるからです。
また、モーター選定時の慣性モーメントについては
以下の記事を御参照ください
また、以下の記事で
ボールネジ機構とラック&ピニオン機構の
違いを比較しています。
②ボールネジ機構の場合
ボールネジ機構の傾向としては、動かす機構の
- 慣性モーメント
- トルク
が小さくなる傾向があり
- 必要回転数
が大きくなる傾向があります。
ここで、
ボールネジ機構で
回転数に余裕があるが
減速機をつけても
慣性モーメントが
大きくて安全率に
余裕がない
と言うのであれば
回転数が許す限り
リードピッチを小さくすれば
直動部の慣性モーメントが小さくなります。
言うまでもありませんが
リードピッチを小さくすると
直線移動速度が小さくなりますので
必要回転数は大きくなります。
③ラック&ピニオン、ベルト駆動の場合
ラック&ピニオンやベルト駆動の傾向としては、
動かす機構の
- 慣性モーメント
- トルク
が大きくなる傾向があり
- 必要回転数
が小きくなる傾向があります。
ここでも先ほどと同様
ラック&ピニオン
やベルト駆動機構で
回転数に余裕があるが
減速機をつけても
慣性モーメントが
大きくて安全率に
余裕がない
と言うことであれば
ピニオンギアやプーリーの基準円直径を小さくします。
すると直動機構の慣性モーメント(及び必要トルク)
が小さくなります。
言うまでもありませんが
ピニオンギヤやプーリーを
基準円直径を小さいものにする場合、
直動速度が落ちるので
必要回転数は大きくなります。
④回転機構の場合
回転機構の場合はあまりいじれるパラメーターは
ありません。
慣性モーメントが大きいのであれば
- 回転速度が許す限りの減速機をつけるか
- モーターを大きくするか
しかありません。
本記事は以上です。
最後までお読みいただきありがとうございます。