tsurfの機械設計研究室

サーボモーターやエアシリンダの選定計算なども扱っている技術ブログです

スポンサーリンク


MENU

【機械要素】意外と知られていないIAIロボシリンダ―の豆知識(管理人メモ)

本ブログの御訪問ありがとうございます。
機械設計歴20年以上T.surfと言います。

今回は以下に関する記事です。

 

【機械要素】意外と知られていない
IAIロボシリンダ―の豆知識
(管理人メモ)

 

⇩本記事を読むと以下が わかります⇩

f:id:tsurf:20210611183707p:plain

管理人TSURF

IAIロボシリンダーについて
管理人がIAIに問い合わせた
内容ついてメモをします。

 

 

①結論

管理人がIAIさんに問い合わせて得た知識を解説します。

  • 低価格で短納期の理由
  • 発注ミスした時の対処
  • ステッピングタイプにもエンコーダー付き
  • 張り出し長さについて

 

 

②低価格で短納期の理由

IAIではロボシリンダ―の部品を
内製化しているようです。
内製化によるメリットは以下となります。

  • マージンを取る必要がないのでコストダウン
  • 短納期化にも寄与

 

さすがにベアリングなどは購入しているようですが
ガイドやボールネジなどはIAIの内製品です。
ボールネジはもちろん転造ボールネジです。

 

機械部品が需要過多になり
ガイドの納期が半年~1年という場合でも
IAIのロボシリンダ―の納期に問題ないことが多いです。

 

 

③発注ミスした時の対処

私もやらかした経験があり、
かつて在籍していた会社の上司もやらかした
ことがあるのですが、

折り返しタイプの折り返し向きを
間違って発注した場合です。

 

実は、やろうと思えば自社内で簡単に修正できる
作業らしいのですが

実際は、保証の問題などで社内での修正は
難しいというのが実情です。

 

この折り返し向きの修正を
IAIで行ってくれます。

もちろん有料ですが、以下の理由により

  • ベルトのテンション調整も行ってくれる
  • 保証の問題もクリアできる

折り返し方向発注ミスの際は、
依頼しない手はないです。

 

管理人の経験上、
それほど作業費が高くなかったと
記憶しています。

 

 

④ステッピングタイプでもエンコーダー付き

まぁ これについては、知っている人が
ほとんどでしょうが、本記事は管理人のメモなので
記載しておきます。

 

ステッピングタイプでもエンコーダーによる
位置制御、速度制御のクローズドループ制御を
行っています。

つまり、ステッピングタイプでも
脱調レスということです。

 

 

⑤張り出し長さについて

張り出し長さについてですが、
IAIに問い合わせた結果

ジグの重心でもいいと言われました。

 

この張り出し長さも虚心坦懐に解釈すると
とにかくジグの最大張り出し距離として以下に
なると思います。

しかし、それにしても結構距離が短く
普通に設計して成り立たなくなってしまうことが
多いです。

 

これについて、管理人は

f:id:tsurf:20210611183707p:plain

管理人T.surf

静的モーメントと
動的モーメント以外で
張り出し長さは
何の確認でしょうか?

IAIの営業に問い合わせてみました。

 

―IAI回答ー

IAI

ロボシリンダ―のガイド
は、それほど剛性が
ないのでガイドから、
あまりはみ出しが多いと
揺れが発生しやすい

 

との回答でした。
う~ん 納得できるような できないような・・・

さらに問い合わせた結果

―IAI回答ー

IAI

ジグ最大張り出し長さ
ではなく重心でOK

との回答でした。

つまりは
以下でOKだということのようです。

ただそれも、ジグによりけりなので
張り出し長さにジグが収まっていれば
安全には安全ですが・・・

まぁ、重心でもOKという意味合いのようです。

結局のところIAI的には
ジグがあまりにもはみ出ている場合における
揺れまでは保証できないということがあります。

 

 

⑥まとめ

  • IAIは多くの部品を内製化しているので、
    低価格 短納期
  • モーター折り返しタイプの場合、向きを間違えて
    発注した場合、修正対応をしてくれる
  • ステッピングタイプにもエンコーダー付き
    つまり、脱調レス
  • 張り出し長さは重心位置でも一応可

 

本記事は以上です。
最後までお読みいただきありがとうございます。

本ブログの文章や画像の無断転用を禁止します