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機械設計歴20年以上のT.Surfと言います。
今回は以下に関する記事です。
【機械要素】流量調整弁の概要
⇩本記事は機械設計初心者の方で以下の方にオススメです⇩
あれ?
エア配管系統図で
エアブローの回路に
バルブが2つある?
⇩本記事を読むと以下が わかります⇩
片方は開閉弁で
もう片方は
流量調整弁です。
①結論
液やエアーの配管系統図で液の供給回路や
エアブローの回路にバルブが2つあった場合
- 片方は開閉の弁
- もう一つは流量調整弁
となります。
例では、エア配管のエアブロー回路ですが
上記のような回路となる場合があります。
②流量調整弁とは
いわゆるニードルバルブなどと呼ばれる場合もあります。
液やエアの流量調整用のバルブであり、
開閉には使いません。
通常のバルブは、たんに開閉のみを目的としています。
従って、
つまみをたくさん回さずに開閉できるように
90°回転するだけで開閉の切り替えを
できるものが多いです。
ですが流量調整弁の場合、
それでは困ります。
少しつまみを回しただけで
流量変化が大きくなってしまい微調整が不可です。
なので流量調整弁は何周も回せるようになっていて
つまみ一周あたりの流量変化が少ないようになっています。
③流量調整弁をつける目的
液を使う処理
特にワークに液を直接吹きかける場合には
厳格な流量が規定されています。
これは、
- お客様要求であったり
- 社内でのノウハウであったり
様々です。
エアブローによる処理においても
プロセスによっては厳格に
〇〇NL/minと規定される場合があります。
このような場合は
流量計とセットで使われることが多い
です。
流量計で狙っている値になるように
流量調整弁のつまみで調整します。
それでなくとも、特にエアブローの場合
無駄なエアー垂れ流しを防ぐ
と言う目的でも流量調整します。
お客様にとっても エアーの供給は
工場のコンプレッサーによって限界があります。
無駄に多いエアブローは、
- 無駄なランニングコスト
- 装置全体の圧力降下の危険性
- 工場全体の圧力降下の危険性
につながります。
④流量調整弁の注意点
流量調整弁については、
流量を調整後、
"つまみ"はそのままにします。
多くの流量調整弁では、
調整後にロックナットや押しビスなどで
"つまみ"を固定できるようになっています。
せっかく設置&調整した流量調整弁を
開閉弁として使いません。
また調整のやり直しとなってしまいます。
というか流量調整弁は
ものによってはつまみを締め切っても完全に
閉じないものもあります。
流量調整弁は開閉用のものではないからです。
したがって、メインバルブは別に設けます。
装置における
エアブローなど自動供給部は電磁弁が
その役割をします。
液の自動供給部は電磁弁やエアバルブが
その役割をします。
ただし、エアバルブには流量調整弁が
内蔵されているものもあります
ですが、
手動の場合はメインバルブは別に設けましょう。
⑥最後に
装置において、
- ワークへのエアブローの処理
- ワークへの薬液などの処理
に流量調整が必要なことが
御理解いただけたかと思います。
そのために
開閉弁➡流量調整弁という流れで
バルブが2つ必要になってくるのです。
場合によっては流量計の設置も
必要となってきます。
本記事は以上です。
最後までお読みいただきありがとうございます。