今回は以下に関する記事です。
機械設計者として
後輩や部下に対する正しい態度
(俺を納得させろという態度はNG)
⇩本記事を読むと以下がわかります。⇩
機械設計は
個人のスキルだけでは
務まりません。
人格や人品も問われます。
- ①結論
- ②アドバイスとツッコミの例
- ③なぜツッコミがいけないのか? 倫理的な理由
- ④なぜツッコミがいけないのか? 周りの評価
- ⑤なぜツッコミがいけないのか? 会社の評価
- ⑥まとめ 機械設計者に必要なもの
①結論
部下や後輩の案に対する正しい対応
機械設計者に関わらずエンジニアたるもの
後輩や部下の案に対して以下の対応をとりましょう。
- フォロー
〇〇の心配があるが
ここは△△だから問題ないだろう等 - 代案
この案では〇〇の心配があるから
△△の案のほうがいいだろう等 - 補強案
いい案だけど、ここもこうしよう等
を心がけましょう。
このように具体的な方針を示すこと
これをアドバイスと言います。
これが機械設計(広くエンジニア)における
- 先輩が後輩に対して
- 上司が部下に対して
の正しい対応の仕方です。
後輩や部下の案に対するNG対応
これに対してやってはいけない
間違った後輩や部下への対応は
生産性のないくだらないツッコミ
です。
俺を納得させろ
と言わんばかりの
生産性のないツッコミに対して
根拠のない (あなた好みの)設計になるように
何度も何度も生産性がないやり直し
それにより、相手(後輩、部下)は
嫌気がさしたり
あなたに負の感情を抱くことになります。
②アドバイスとツッコミの例
事例
あくまで例ですが―
カバーを簡単に取り外せるようにするため
カバーの後ろだけ切り欠きにするとします。
すると・・・
アドバイスの例
アドバイスとは以下となります。
後ろが ごっそりなくなるけど
そもそも、そんなところに
指なんて入れないよね?
上記はフォローと言います。
では、後ろに指が
入らないように
簡単に〇〇でもしとくか
上記を補強案と言います。
このように部下の案に対しては
明確な道しるべを示してあげることです。
これがアドバイスです。
生産性のないツッコミの例
そんなんで
カバーとして体裁を
成すの?
これをツッコミといいます。
俺を納得させろ
という姿勢が滲み出ている卑劣な質問ですね。
この場合カバーの体裁を成すのかどうかは
もはや価値観の話です。
だって、
- どこからどこまでがカバーとしての体裁をなして
いているのでしょうか? - どこからどこまでがカバーとしての体裁をなして
いないのでしょうか? - そこに明確な線引きがあるのでしょうか?
従って
左右&上&前が
カバーされてんだから
カバーとしての体裁は
あんだろ
うしろからなんて
わざわざ指入れる用は
ないし
無理でもしなきゃ
入らねーよ
通常はこれで正論です。
つまり、価値観の話なんて
論理的根拠で決着をつけることなど
不可能なので、キリがありません。
まったくもって、不毛なツッコミであり
不毛なやり取りでもあります。
アドバイスと突っ込みを分けるもの
つまり、アドバイスとツッコミを分けるものは
そこに
- 価値観の話か論理的な話か
- 発言者の意見や考えがあるのかどうか?
- 発言者による具体的な方向性や道筋があるのか?
ということになります。
③なぜツッコミがいけないのか?
倫理的な理由
社内お客様はNG
まず、大前提として
ツッコミはお客様がするもの
です。
当たり前でしょう。お客様はー
- 装置のことをよく理解していない上に
- お客様から理解する姿勢は必要ありません。
- それに不安だからツッコミを入れるんです。
なので、お客様は
こちらがわかりやすい説明をして納得していただく
立場なのです。
それに対して社内の人間は違います。
社内の人間はお客様ではなく敵同士でもありません。
なので―
- お互いがお互いを理解しようとして
- お互いをフォローしあわなくてはいけません
だって仲間なんですから。
それにそうでなくては、
仕事を円滑にする上で面倒くさいですよね。
つまり、社内の人間にツッコミを入れる人間は
自分が社内でお客様になっている
ということです。
だからダメなんですよ。
このような人間に
- 先輩である資格
- 上司である資格
はありません。
以後、このような人物を社内お客様と呼びます。
時間の無駄
上記のカバーへの切り欠き追加の事例の場合
カバーとしての体裁を成しているのかどうかは
価値観の問題に過ぎません。
価値観の問題にすぎないことに対して
そんなんで
カバーとして体裁を
成すの?
と言われても、部下や後輩は答えようがないし
では、どうしたらいいのでしょうか?
まるでわかりません。
そもそも、
どこからがカバーとしての体裁をなして
どこからがカバーとしての体裁を
成さないのでしょうか?
この明確な基準がないまま 社内お客様の後輩や部下は、
そもそも根拠がない
社内お客様が気に入るような答えを
ノーヒントかつ手探りの中で探さなくてはいけません。
下手をすれば
そもそも根拠がない
社内お客様が気に入るような設計を
ノーヒントかつ手探りの中で何度もやり直さなくては
いけません。
絶望的に生産性のない不毛な工数です。
④なぜツッコミがいけないのか?
周りの評価
結局このような社内お客様のやりたいことは
ツッコミを入れて部下や後輩に全部説明させて
おれを納得させろ
というただのマウント取りであり
おまえは俺を
納得させなくては
いけない立場だ
と、部下や後輩に自分の支配下
であること認識させたい卑劣な行動なのです。
なので、
回りのまともな方は、この社内お客様のことを
こいつは
自分から理解
しようとしない
マウントバカだ
バカじゃね?
となり、信用を失っていきます。
⑤なぜツッコミがいけないのか?
会社の評価
この場合 よほどまともな会社であれば
言わないだけで、
社内お客様の一連の行動を
部下や後輩への
マウント取りする
レベルの低い人間
つまり、
- 仮に設計のレベルは高くても人格的に劣悪
- 仮に設計のレベルは高くても指示や指導スキルが皆無
という評価を下します。
会社としては 後輩や部下が
社内お客様のせいで
- 嫌気がさして辞めたり
- やる気をなくしてパフォーマンスを下げたり
などすれば、
社内お客様がいなくなる以上の損害となります。
会社は、
- 社内お客様が思っているほど甘くありませんし
- 実は 社内お客様のことを
それほど重要とはおもっていません。 - 言わないだけで社内お客様の評価は
下がっています。
⑥まとめ 機械設計者に必要なもの
機械設計者に必要なものは、当然以下ー
- 知識
- 経験
- 設計スキル
が求められます。
ですが、それと同等以上に
人格や人品 後輩や部下への指導能力
も問われることとなります。
このことは、
どんなにスキルが高い人間でも
人格や人品が劣悪であれば使い物にならない
ということを意味します。
なぜなら、
いくら機械設計スキルが優秀な人物でも
その下についた後輩や部下が―、
- この人物を嫌になって辞めたり
- やる気をなくしてパフォーマンスを落としてたり
ということになっては
この人物を失う以上の人的損失を被ることになるからです。
本記事は以上です。
最後までお読みいただきありがとうございます。