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機械設計歴20年以上のtsurfと言います
今回は以下に関する記事です
機械設計に使う 光電センサーやファイバーセンサー検知方式詳細(透過型 反射型など)
本記事を読むと⇩以下⇩がわかります
今回は 機械設計初心者の方に向けて
光を使ったセンサーの検出方式(透過型 反射型等)に関する詳細を解説します
①前置きと結論
『👉前置き』
前回の記事で光を使ったセンサーの概要として 以下を解説しました
●光電センサーとファイバーセンサーの違い
●ライトON ダークON及び 断線検知配慮の場合の設定
⇩参考⇩
しかし
光電センサー ファイバーセンサーには それぞれに以下の検出方法があります
透過型
反射型
回帰反射型
限定反射型
今回は 以下の記事となります
●光電センサーとファイバーセンサーの検出方法の解説
●検出方法別 断線検知を配慮した ライトON / ダークONの設定解説
ただし ライトON ダークONの設定に関しては
設定は電気屋さんや 制御屋さんが行うこと
会社によって 考え方が違うこと
以上のことから 機械設計が必須で知らなくてはいけないことではありません
一応 参考として 頭に留めておいてください
『👉結論』
受光か遮光かの 検知の安定性から
スペースが確保できるのであれば 透過型を使うべきです
②透過型
❑概要
『👉構成』
構成としては以下となります
●投光側のセンサーヘッド 1ヶ
●受光側のセンサーヘッド 1ヶ
上記2ヶで 1セットのセンサーです
『👉検出方法』
投光側のセンサーヘッドから受光側のセンサーヘッドへ
光を受光するか 非検知物により遮光されるかで 検知をします
図1 透過型センサー
メリット / デメリット
『👉メリット』
●受光か遮光かなので 検知の信頼性が高い
被検知物の形状や色 反射体かどうかに関係なく検知できます
『👉デメリット』
●センサーヘッドを2つ使用するのでスペースが必要になる
●光軸調整が 少し大変
断線検知を配慮したダークON/ライトON設定
『👉ワーク検知:ダークON』
ワーク検知は あることを確認したいので ダークON
●遮光状態の信号ONで ワークあり 正常とします
●受光状態の信号OFFで ワークなし 異常とします
●断線した場合 信号OFFとなり ワークなし となります
『👉安全確認やインターロック:ライトON』
安全確認やインターロックなど 人や物体等が
ないことを確認したいので ライトON
●受光状態の常時信号ONで 安全とします
●遮光状態の信号OFFで 異常とします
●断線した場合も 信号OFFとなり 異常あり となります
③反射型
概要
『👉構成』
●投光器と受光器を内蔵したセンサーヘッド 1ヶ
『👉検出方法』
内蔵された投光器より投光された光が非検知物に反射をして
内蔵された受光器で受光することにより検知をします
反射があることにより 光を受光するかしないかで検知します
図2 反射型センサー
メリット / デメリット
この反射型に関しては
メリット デメリットを説明したいのですが
様々な設定などがあり 様々な使用法があり一概に言えないので
各メーカーのカタログを参照してください
特徴として 以下があります
●省スペース
センサーヘッド一つのみで済むため 省スペースです
●表面状態を検出できる
色なども検出できます
逆に言えば 表面状態に左右され 検出できない場合もあります
断線検知を配慮したダークON/ライトON設定
『👉注意点』
反射型センサーを使い 被検知物の反射にて 直接有り無し検知をする場合
反射した光を検知する仕様上
断線検知を配慮する場合のライトON ダークON仕様が透過型と逆になります
『👉ワーク検知:ライトON』
ワーク検知は あることを確認したいので ライトON
●反射光受光状態の信号ONで ワークあり 正常とします
●反射光受光していない状態の信号OFFで ワークなし 異常とします
●断線した場合 信号OFFとなり ワークなし となります
『👉安全確認やインターロック:ダークON』
安全確認やインターロックなど 物体等が
ないことを確認したいので ダークON
●反射光受光していない状態の常時信号ONで 物体なし 正常とします
●反射光受光状態の信号OFFで 物体ありで 異常とします
●断線した場合 信号OFFとなり ワークなし となります
④回帰反射型
概要
『👉構成』
●投光器 受光器内蔵のセンサーヘッド 1ヶ
●薄い偏光フィルターの貼ってある反射板 1ヶ
『👉検出方法』
センサーヘッドが投光し
反射板で反射された光は変更フィルターで波の向きが変換統一され
その変換された光の受光のみを検知します
つまり 被検知物が反射体であっても そこから反射された光は検知しません
あくまで反射板からの反射光を検知します
図3 回帰反射型センサー
メリット / デメリット
『👉メリット』
●省スペース
センサーヘッド一つと反射板のみの設置だからです
反射板は小型で薄く設置に困ることは そうそう無いでしょう
●透明体も検出可能
投光が透明体を2回通過するので 透明体の透明度にもよりますが
減衰により検知できる場合があります
『👉デメリット』
●被検知物により 一定条件下だと誤検知を起こしやすい
例 非検知物が非常に光沢があるもの
光沢が強いものだと 反射される無偏光も強くなり 無偏光に含まれる
偏光フィルターと同じ振動方向の光も強くなる
断線検知を配慮したダークON/ライトON設定
『👉ワーク検知:ダークON』
ワーク検知は あることを確認したいので ダークON
●偏光受光していない状態の信号ONで ワークあり 正常とします
●偏光受光状態の信号OFFで ワークなし 異常とします
●断線した場合 信号OFFとなり ワークなし となります
『👉安全確認やインターロック:ライトON』
安全確認やインターロックなど 人や物体等が
ないことを確認したいので ライトON
●偏光受光状態の常時信号ONで 安全とします
●偏光受光されていない状態の信号OFFで 異常とします
●断線した場合も 信号OFFとなり 異常あり となります
⑤限定反射型
概要
『👉構成』
投光器と受光器を搭載したセンサーヘッド 1ヶ
『👉検出方法』
投光と受光に極端な角度を振っており
センサーから至近距離(例 5~20mm等)の反射性の被検知物を検知します
図4 限定反射型センサー
メリット / デメリット
『👉メリット』
●省スペース
センサーヘッド一つで済むからです
●検知が安定する
背景が反射物であったとしても 影響は受けにくいです
『👉デメリット』
●被検知物が反射体でなくてはいけない
●被検知物の至近距離に置かなくてはいけない
至近距離設置ができる場合はデメリットではありませんが
至近距離設置ができない場合は設置不可能となります
断線検知を配慮したダークON/ライトON設定
『👉注意点』
限定反射型センサーを使い 被検知物の反射にて 直接有り無し検知をする場合
反射した光を検知する仕様上
断線検知を配慮する場合のライトON ダークON仕様が透過型と逆になります
『👉ワーク検知:ライトON』
ワーク検知は あることを確認したいので ライトON
●反射光受光状態の信号ONで ワークあり 正常とします
●反射光受光していない状態の信号OFFで ワークなし 異常とします
●断線した場合 信号OFFとなり ワークなし となります
『👉安全確認やインターロック:ダークON』
安全確認やインターロックなど 物体等が
ないことを確認したいので ダークON
●反射光受光していない状態の常時信号ONで 物体なし 正常とします
●反射光受光状態の信号OFFで 物体ありで 異常とします
●断線した場合 信号OFFとなり ワークなし となります
⑥まとめ
●今回は 光を使ったセンサーに関して以下の検出方法を解説しました
透過型
反射型
回帰反射型
限定反射型
●スペースに余裕があるのであれば まず透過型を検討すべきです
ワークの形状や表面状態に依存せず 受光か遮光かによる
安定性のある検出方法だからです
●前回の記事より 値段が安いセンサーは アンプ内蔵型の光電センサーです
●以上より 値段と検出の安定性から スペースに余裕があるのであれば
アンプ内蔵型の透過型 光電センサーを検討すべきとなります
本記事は以上です
最後までお読みいただきありがとうございます